Project/Area Number |
23K08537
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 洋敬 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60733897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 浩数 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50548625)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 頭蓋底脊索腫 / 多層オミクス解析 / ゲノム解析 / エピゲノム解析 |
Outline of Research at the Start |
頭蓋底脊索腫の治療方針決定において悪性度評価は極めて重要であるが、組織型に基づく既存のWHO分類では不十分で、同組織型でも予後は様々である。脊索腫の分子遺伝学的な発生・悪性化の機序はまだ解明されておらず、有効な悪性度評価法が存在しない。本研究では当施設の豊富な症例数を活かし、ゲノム解析手法により遺伝子変異を同定しつつ網羅的メチル化解析を組み合わせた上で、臨床データを統合・解析し、実用的な悪性度分類を確立する。得られた結果は治療戦略の個別化による臨床転帰改善が見込めるのみならず、腫瘍発生に関わる病態を解明する一助になり、新規治療標的開発に応用可能な基盤的知見となり得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当施設の豊富な脊索腫症例数を活かし、ゲノム解析手法により遺伝子変異を同定しつつ網羅的メチル化解析を組み合わせた上で、臨床データを統合・解析し、実用的な悪性度分類を確立することを目的としている。1年目である2023年度は、臨床データ収集によってデータベースを確立させるとともに、研究室に保存してある検体の状態を確認・整理し、解析すべき症例を見出す作業を行った。つまり、当科で有している手術データベースから、電子カルテベースに臨床データを後方的に収集し、個々の症例の特徴に基づいて初回解析に回すための症例選定を行った。同時に、脊索腫に対する科学的知見をアップデートさせるために、国内外の学会に出席し、また科学論文の渉猟を進めた。結果として、第一段階の解析に回すべく、まずは25症例を選定した。現在ゲノム解析に向かうための最終段階である。なお研究の過程で、非常に稀なトルコ鞍部原発の脊索腫症例が存在したため、Intrasellar chordoma masquerading as a pituitary neuroendocrine tumor: Illustrative caseとしてSurgical Neurology Internationalに症例報告を行った(Sato et al. Surgical Neurology International. 2024;15(159))。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は1年度目の最終段階で解析への提出まで済ませる予定であったが、これは少し遅れている。理由として、①まず脊索腫含め新規患者に対する手術含む治療件数が増加しており、それにより研究に費やす時間が逼迫してしまったことが挙げられる。しかしながらこれにより新たな脊索腫検体の獲得にも繋がっており、将来的な発展性はむしろ見通しが良くなったとも考えている。②第二に、脊索腫に対する新たな科学的知見(Nat Commun 14, 1933 (2023). https://doi.org/10.1038/s41467-023-37593-8、Acta Neuropathol Commun 11, 113 (2023). https://doi.org/10.1186/s40478-023-01610-0)が発表され、症例選定に時間を要したことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
多少の遅れはあるものの、研究の進捗は概ね順調であり、引き続き解析を進めていく。
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