Project/Area Number |
23K08626
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大友 望 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (10972010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
大島 寧 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50570016)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 性ホルモン / エストロゲン / 異所性骨化 / 腱靭帯 / 関節支持組織 |
Outline of Research at the Start |
様々な運動器疾患において発症に男女の性差がみられることが知られており、代表的なものとして前十字靭帯断裂やアキレス腱断裂など腱靭帯疾患があります。本研究ではその原因として「エストロゲンをはじめとする性ホルモンが、腱靭帯が正常であるために必要な維持機構において重要な働きをしている」と仮説をたて、ヒト手術検体やマウスにおいて正常組織と変性・損傷モデルの組織を比較することでそれを検証していきます。
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Outline of Annual Research Achievements |
運動器編成疾患におけるエストロゲンの関与を明らかにするため、本研究では腱靱帯組織を用いた動物モデルとして、マウスアキレス腱穿刺モデルを採用した。このモデルは、もともと本研究室で異所性骨化の研究に使用されていたものである。シングルセル解析により、異所性骨化の過程でPrg4/Rspo2陽性でWNT活性が高いGeneral progenitorと、Prg4/Grem1陽性で軟骨・骨分化傾向を示すSkeletal progenitorが出現することが確認されており、これらのprogenitorはエストロゲン受容体を特異的に発現することが示されている(Sci Adv, 8:eabn2138, 2022)。 初期の実験として、健常マウスおよび卵巣摘出(OVX)モデルマウスを用い、アキレス腱穿刺後の炎症性サイトカインの増加と異所性骨化の発生を定量的PCR及び組織学的解析で確認した。その後、OVXを行った後にアキレス腱穿刺を施したマウスを、エストロゲン投与の有無によって2群に分け、穿刺後3週間の検体をバルクRNAシーケンス解析(bRNAseq)に提出した。その結果、エストロゲン投与はPI3K-AktやTGF-βといったシグナリングパスウェイ、およびそれに伴う骨化に関するパスウェイを抑制するというデータが得られた。実際にエストロゲン投与された群では穿刺後3~6週時点での組織学的評価においてもSafranin-O染色で穿刺後に生じる骨化部位が抑制されており、bRNAseqに矛盾しない結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初黄色靭帯の肥厚について研究を行う予定であり、まだ報告の乏しいマウス黄色靭帯肥厚モデルの作成を行った。黄色靭帯まで展開し実際に30G針で穿刺することで、穿刺後4-6週に組織学的評価で肥厚を確認できたものの、黄色靭帯自体の体積が微量すぎることもありbRNAseqなどの提出が困難と判断し一旦アキレス腱の穿刺モデルに切り替えた。そのためやや進捗としては遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、穿刺後5週間時点の検体について、再度bRNAseq提出中であり結果を解析してより骨化に関連するDEGを見つけられることを期待している。さらに、エストロゲン投与の有無による異所性骨化の表現型の変化を組織学的評価および軟骨内骨化モデルのin vitro実験を通じて検証を続けていく。
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