がん遺伝子パネル検査の全国登録データを利用した悪性骨軟部腫瘍の網羅的遺伝子解析
Project/Area Number |
23K08632
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
國定 俊之 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80346428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 英二 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10649304)
藤原 智洋 岡山大学, 大学病院, 講師 (80639211)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 融合遺伝子 / がん遺伝子パネル / 肉腫 / 骨軟部腫瘍 / バイオマーカー |
Outline of Research at the Start |
診断・治療に有用な肉腫の組織特異的な新しいバイオマーカーを探索し、臨床的に有用な診断法・治療法を開発する。希少がんである肉腫の症例集積の弱点を克服するため、がんゲノム情報管理センター (C-CAT) データベースからオールジャパンで大規模に情報を集積して解析する。がん遺伝子パネル検査から得られた肉腫の遺伝子異常と診療情報を利活用し、治療に対する有効性や抵抗性を予測する新規バイオマーカーや新規治療の候補となる薬剤を探索する。特定したバイオマーカーの臨床的有用性について、当院で治療した症例の切除標本や採取検体を用いて解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2019年から2023年までに岡山大学病院でがん遺伝子パネル検査を行った肉腫例107例について診断への影響、genotype-matched therapy を受けた症例の割合、生殖細胞系列由来が疑われる病的バリアント(presumed germline pathogenic variants (PGPVs))が検出される症例の割合について検討した。組織型は脱分化型脂肪肉腫12例、子宮平滑筋肉腫16例、骨肉腫10例等であった。検出された病的バリアントは、多い順にTP53、ATRX、PIK3CA等であった。がん遺伝子パネル検査の結果に基づく診断変更は3例 (3%)に認められ、いずれも特異的な融合遺伝子が同定され、治療に結びついた。がん遺伝子パネルで47例( 44% )に治療薬の選択肢が提示され、そのうち5例に提示された薬剤が使用された。薬剤の効果が検討できた4例全例で腫瘍の縮小が得られ、PR 2例、SD 2例であった。PGPVsは11例( 10%)に認め、3例で生殖細胞系列由来を確認する遺伝学的検査が行われた。BRCA1 の病的バリアントが検出された平滑筋肉腫例で、家系内で乳癌や膵癌を認め遺伝学的検査を行い、germlineでもBRCA1 の病的バリアントが検出された。がん遺伝子パネルで、44%に治療薬の選択肢が提示された。Genotype-matched therapy を受けた症例は少なかったが、全例で腫瘍の縮小を認め、有効性が示された。また、遺伝性腫瘍が同定される場合があり、家族歴に注意すべきと考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染症が5類感染症の扱いになったが、臨床業務の増加、および研究環境の制限により、予定していた研究の遂行はやや難しかった。しかしながら、C-CATに集められたがん遺伝子パネル検査の全国データを用いた研究を行う前段階の研究として、岡山大学で行った肉腫のがん遺伝子パネル検査の解析を行うことができた。やや遅れ気味であるが、解析を行い、結果は第38回日本整形外科学会基礎学術集会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
C-CATには約3000例の肉腫のがん遺伝子パネル検査結果と臨床データが登録されている。肉腫に関するがん遺伝子パネル検査結果の全国データおよびその臨床データをC-CATから取得し、当院で行ったがん遺伝子パネル検査解析と同様のアプローチで解析を行う予定である。具体的には、Foundation-1CDxがん遺伝子パネル検査により検出された遺伝子変異の結果を解析し、次のことを明らかにしたい。1:肉腫全体で特異的な遺伝子異常があるか、2:それぞれの組織型で特異的な遺伝子異常があるか、3:がん遺伝子パネルが確定診断に有効な検査になりうるか、4:がん遺伝子パネル解析結果が新規治療につながるか。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Presentation] 肉腫診療におけるがん遺伝子パネルの有用性2023
Author(s)
中田 英二, 藤原 智洋, 国定 俊之, 遠西 大輔, 山本 英喜, 二宮 貴一朗, 冨田 秀太, 二川 摩周 , 平沢 晃, 豊岡 伸一, 尾﨑 敏文
Organizer
第38回日本整形外科学会基礎学術集会
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[Presentation] ゲノム情報を有効に活用するための診療体制の構築2023
Author(s)
中田 英二, 藤原 智洋, 国定 俊之, 遠西 大輔, 二宮 貴一朗, 冨田 秀太, 二川 摩周, 山本 英喜, 平沢 晃, 田端 雅弘, 豊岡 伸一, 尾﨑 敏文
Organizer
第56回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
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