Project/Area Number |
23K08672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加畑 多文 金沢大学, 医学系, 准教授 (10334749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山室 裕紀 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (30844328)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 人工関節周囲感染 / 脂肪由来幹細胞 / バイオフィルム / 抗菌ペプチド / 炎症性サイトカイン |
Outline of Research at the Start |
抗菌薬を含有させた脂肪由来幹細胞(ADSCs)を自然免疫経路に関連する受容体(Toll様受容体アゴニスト、Nod様受容体アゴニスト)や炎症性サイトカイン等を介して活性化し、カテリシジンなどの抗菌ペプチドの分泌能をin vitroで評価する。具体的には、ADSCsの抗菌薬徐放能、抗菌ペプチドの分泌能、バイオフィルム産生菌MSSA への殺菌効果を定量化する。また、インプラント周囲感染モデルを作成し、活性化された抗菌薬含有ADSCsの抗菌効果をin vivoで検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
人工関節(インプラント)手術は、生活の質(QOL)や日常生活動作(ADL)の獲得、健康寿命に大きな役割を果たす治療法である。高齢化に伴い人工関節(インプラント)手術は増加し、深刻な合併症のバイオフィルム形成を特徴とする「バイオフィルム感染症」も増加しており、本邦では1.36%の確率で発生するとの報告もある。しかし、人工医療材料を温存し感染を鎮静化する有効な治療法は未確立である。 これまで申請者らは、脂肪由来幹細胞(adipose-derived stem cells: ADSCs)が、1. バイオフィルム形成阻害効果を持つ抗菌ペプチド(Cathelicidin)分泌能を有すること、2. 抗菌薬含有能・徐放能を有すること、3. 感染局所へ集積とCathelicidinの発現増加に関与し、抗菌薬の増強作用を有すること、4. バイオフィルム産生菌のメチシリン感受性黄色ブドウ球菌に対する抗菌効果を有することを明らかにした。しかし、現時点でのADSCsや抗菌薬含有ADSCsでは、担持できる抗生剤の抗菌効果に限界があった。そこで本研究では、自然免疫におけるToll様受容体やNod様受容体アゴニスト、炎症性サイトカインを介して当教室で開発した抗菌薬含有ADSCsを活性化することで、抗菌ペプチドの分泌能を増加させ、抗菌効果の増強、さらにはバイオフィルム感染症治療へのさらなる可能性を検討する。独自の抗菌薬含有ADSCsを用いて、抗菌ペプチド分泌増強させた「活性化抗菌薬含有ADSCs」によるバイオフィルム感染症治療の確立を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
間葉系幹細胞のToll like receptor(TLR)は1,25-Dihydroxy vitamin D3によって刺激され、抗菌ペプチドの一つであるLL-37の発現が増加すると報告がある。近年、ADSCを様々な濃度(0~100nM)の1,25-Dihydroxy vitamin D3で様々な時間(15分~4時間)処理すると、濃度・時間依存性にLL-37の発現を刺激し、ADSCの抗菌活性を増強すると報告があった[Haruyo yagi, et al. Stem Cell Res Ther. 2020.]。そこで申請者らは、当科が世界に先駆けて報告した抗菌薬(シプロフロキサシ:CPFX)含有ADSCsを1,25-Dihydroxy vitamin D3で活性化し、抗菌ペプチド(Cathelicidine)の分泌能を増強し、感染部位の抗菌ペプチドを増加させ、より強い抗菌効果につながるのではないかと考えた。現在、in vitroにおいて、ADSCs単独、抗菌薬含有ADSCs、ADSCsに1,25-Dihydroxy vitamin D3を投与、抗菌薬含有ADSCsに1,25-Dihydroxy vitamin D3を投与、の4群を作成し、バイオフィルム産生菌のメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)を加えた際の抗菌効果について鋭意調査中である。 1,25-Dihydroxy vitamin D3をADSCsに適切に取り込ませる作業に少し難渋しているため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroにおいては、ADSCs単独、抗菌薬含有ADSCs、ADSCsに1,25-Dihydroxy vitamin D3を投与、抗菌薬含有ADSCsに1,25-Dihydroxy vitamin D3を投与、の4群でのそれぞれのADSCsからのCathelicidine分泌能を評価する。詳細には、CathelicidinのmRNA発現をReal time RT-PCR assayにて評価し、ELISA法により分泌されたCathelicidinの検出を行い、比較検討を行う。 in vivoにおいては、ラットの大腿骨にMSSAとovernight cultureしたK-wireを逆行性に挿入し、当研究室で確立した人工関節(インプラント)周囲感染モデルラットを作成する。活性化抗菌薬(CPFX)含有ADSCs を用いて、無治療群、抗菌薬単独群、抗菌薬(CPFX)含有ADSCs+抗菌薬群、活性化抗菌薬(CPFX)含有ADSCs+抗菌薬群で比較検討する。 評価項目としては、宿主免疫反応・インプラント周囲の骨反応・バイオフィルム形成阻害効果を考えている。宿主の感染評価は、体重と体温を計測や、術前、術後2週に血液検査施行しalpha-1 acid glycoprotein、Iinterleukin(IL)-1、 IL-6、tumor necrosis factor-aにて評価する。インプラント周囲の骨反応の画像評価は、術後2週でμCTを用いて骨溶解、骨密度を。大腿骨は病理学的検討を行い、好中球浸潤とインプラント周囲の骨形成、骨溶解を調べる。バイオフィルム形成阻害効果については、超音波洗浄機を用いて金属表面からバイオフィルムを剥離し、バイオフィルム内の生菌数を計測する。さらに蛍光顕微鏡で金属表面のバイオフィルム形成、走査電子顕微鏡でバイオフィルム形態・分布を計測する。
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