Project/Area Number |
23K08702
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
永谷 祐子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90291583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 峰芳 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (70363918)
川口 洋平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90766734)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 関節リウマチ / グリオスタチン / 滑膜細胞 / RANKL / 破骨細胞 / 骨びらん / gliostatin / rheumatoid arthritis / thymidine phosphorylase / osteoblast / osteoclast |
Outline of Research at the Start |
RAにおける骨びらんでは炎症性肉芽が骨と接触し(パンヌス)、その境界部分で破骨細胞が活性化され骨びらんの進行が進む。正常な骨代謝とは異なり、骨芽細胞非依存性に破骨細胞が分化し成熟する。ウサギ膝関節にグリオスタチンを関節内注射するとリウマチ様関節炎のみならず、パンヌスも形成される。そこで滑膜細胞から産生されるグリオスタチンによって、骨代謝関連子であるスクレロスチン、DKK-1が滑膜細胞から分泌、誘導されることを確認する。これまでの研究からグリオスタチンは転写因子Sp1阻害により有効に遮断されることから本研究では骨びらん形成抑制、さらには修復をグリオスタチンによる病態制御の観点から解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)の治療は、発症早期からの抗リウマチ薬、生物学的製剤、低分子シグナル伝達阻害剤の導入により、寛解をめざすべきものになった。しかしながら未だに既存の薬物を駆使しても低疾患活動性すら維持できない患者や、炎症が鎮静化されたにも関わらず骨びらんの進行がみられる患者が存在する。このような患者は治療困難RA (Difficult-to-treat rheumatoid arthritis; D2T RA) と定義される。申請者らは、関節リウマチの病態形成にグリオスタチンが密接に関与していることを初めて見いだした。グリオスタチンは、関節破壊をもたらすマトリックスメタロプロテイナーゼ群の発現誘導し、in vivoで起炎症作用をもつ。本研究では、骨びらんにおける微細環境にこのグリオスタチン発現が大きく関与することを明らかにしたい。 炎症を起こした関節内においてグリオスタチンは、滑膜細胞と軟骨細胞から産生されている。グリオスタチン 300ng/mlの濃度で滑膜細胞を刺激すると、MMP-1, 3, 9, 13が産生され、さらにオートクリン作用にてグリオスタチンそのものも産生誘導される。グリオスタチン 300ng/mlは、関節リウマチの炎症を起こした関節の関節液中の濃度に匹敵し、リウマチ関節炎の病態形成に関与している。 本年度は 滑膜細胞を用いて、グリオスタチン 300ng/mlの刺激にて骨びらんを引き起こすtriggerを模索した。破骨細胞分化因子として同定されたreceptor activator of nuclear factor-kappa B(RANK)ligand(RANKL)に着目した。正常の骨代謝では骨芽細胞からRANKLが産生されるが、病的骨びらんを発生させる関節リウマチでは滑膜細胞からも産生されるのではないかと仮説を立て実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画よりも、実験時間を創出することが困難であったこと、関節リウマチ骨破壊による関節手術の件数が少なかったこともあり、滑膜組織の入手が減少したため
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Strategy for Future Research Activity |
グリオスタチン 300ng/mlの刺激にて滑膜細胞からRANKLが誘発されることを明らかにした。骨びらんにおける微細環境に着目して骨代謝関連因子であるスクレロスチン、DKK-1が滑膜細胞から分泌、誘導されることを確認する。申請者らは、人工関節置換術中に採取した骨髄液から培養骨芽細胞、培養破骨細胞を樹立するmethodを有しているため、各細胞間でのシグナル伝達を解析し、骨びらんの形成因子、修復因子の増強を試みる。
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