ビッグデータ解析を用いた転移性膀胱癌に対する新規治療標的分子の探索
Project/Area Number |
23K08759
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
新井 欧介 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (00972910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雑賀 隆史 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10314676)
今井 祐記 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (10423873)
柳原 裕太 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教 (20865703)
菊川 忠彦 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (70444734)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 転移性膀胱癌 / CDH11 / 新規治療標的 / FAT4 |
Outline of Research at the Start |
転移性膀胱癌に高発現するFAT4、CDH11が新規治療標的となり得るのか解明することを目的とし、膀胱癌細胞株やXenograftモデルにおけるFAT4、CDH11の機能を腫瘍の増殖、進展および浸潤能の観点から解析する。また、実臨床における膀胱癌組織を細胞株として樹立し、FAT4、CDH11の発現を解析する。さらにはコムギ無細胞タンパク質合成技術とアルファスクリーンを応用し抗癌剤となりうる阻害剤の探索も行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
FAT4はタンパクサイズが大きく、WBで判定に使用できる1次抗体を入手出来ていないため、CDH11を先行して研究している。 まず初めにゲノム編集によるノックアウト(KO)を行ったが、細胞毒性が強くKO細胞株は樹立できなかった。shRNAを用い転移性の膀胱癌細胞株(UMUC3)のCDH11ノックダウン(KD)細胞を2種類樹立した。qPCRとWBで良好なKDを確認している。癌の進行には細胞増殖・浸潤・遊走が重要であり、in vitroで実験を行ったが、KDによる変化は認めなかった。CDH11はカドヘリンの1種であり、細胞間のインタラクションを担っているため、in vivoでの評価が必要と判断しヌードマウスの皮下への移植を行った。結果細胞増殖はKDで有意に抑制されていた。細胞同士が密になっていることが関与していると考えられた。 そこでコンフルエントに播種した細胞株からRNAを抽出しRNAシークエンスを行った。解析の結果血管新生に関与する遺伝子群がKDで有意に増加し、代謝に関わる遺伝子群が有意に低下していた。 この結果をもとに、移植した腫瘍をサンプリングした組織の血管染色ではCtrlとKDで有意差は認めなかった。細胞株を用いseahorse flux analyserでミトコンドリアの代謝を確認したところ、KDで有意に低下していた。 また、UMUC3にルシフェラーゼ発光タンパクを導入したUMUC3-Lucを樹立している。ヌードマウスの膀胱に移植し生着・増大を確認できている。UMUC3-LucのKDを行い、生着や増大の変化を確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivoでの実験によりKDによる細胞増殖の抑制を確認できており、おおむね予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
ミトコンドリアの代謝の変化とCDH11の関連性を調べるため、データベースを用いミトコンドリアの上流のタンパクや遺伝子変化を調べ、当細胞株での変化を確認する。 細胞株を用いた実験ではミトコンドリアの代謝が低下していたが、実際にサンプリングした組織ではどうなっているか免疫染色を行い確認する。 CDH11のインヒビターを細胞株や移植したマウスに投与し、KDと同様の変化が起こるか確認する。 UMUC3-LUCのKD細胞株を樹立し、腫瘍生着や増殖への影響の変化を確認する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)