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トロンボモジュリン添加灌流液による移植腎の限界冷阻血時間延長への試み

Research Project

Project/Area Number 23K08769
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 56030:Urology-related
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

環 聡  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (20626741)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森田 伸也  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10365364)
高橋 遼平  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (90815367)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywords腎移植 / トロンボモジュリン
Outline of Research at the Start

本研究は、遺伝子組み換えトロンボモジュリン(リコモジュリン)による冷阻血下腎グラフトの機能発現限界時間の延長効果を検証するのが目的である。本邦では脳死及び心停止ドナーが少なく、その上腎臓では10%、肝臓では約60%、膵臓では約79%が移植に至っていない。
本研究ではリコモジュリンを用いて、虚血で失活したトロンボモジュリンの生理活性作用を補充し、臓器障害が軽減されるかを検証する事を目的とする。リコモジュリンを従来の腎灌流液に混合し、腎グラフトの機能発現限界冷阻血時間が延長できるかを検証する。本研究の成果により、本邦における脳死ドナー及び心停止ドナー臓器移植数の増加に繋がることが大いに期待される。

Outline of Annual Research Achievements

全てルイス種のラットを用いて腎移植モデルを作成した。
まず準備実験を行った。初めに24時間の冷保存による尿細管障害を評価するための実験を行った。冷保存を行わずに腎移植を行い腎移植後2時間の移植腎を採取し、これを24時間の冷保存して腎移植を行い腎移植後2時間で移植腎を採取したものと比較した。評価法はTUNEL アッセイと、トロンボモジュリンの免疫染色を行った。これにより、24時間虚血の移植腎はTMの著名な減少を認めたことを確認した。
次に本番の実験を行った。ドナーラットから採取した腎臓を、グループA(n=7)でトロンボモジュリンアルファ(TM)で飽和した冷たいUW灌流液中に24時間保存し、グループB(n=8)では、UW灌流液中に24時間保存した。レシピエントラットの両側固有腎を摘出し、に腎臓を移植したのち、術後1日、2日、7日に血液と尿のサンプルを収集し、クレアチニンクリアランス(Ccr)を測定しました。急性腎障害マーカーであるNeutrophil gelatinase-associated lipocalin(NGAL)もELISA法で測定した。
Ccr(ml/min/kg)はグループA vs グループBで、術後1日目が0.68±0.09 vs 0.23±0.09、術後2日目が1.22±0.4 vs 0.59±0.30、術後7日目がCcrでは2.63±1.42 vs 1.17±0.69であった(p=0.02、二元配置反復測定分散分析)。NGALの血清値(μg/ml)は、グループA vs グループB で術後1日目が6.5±1.7 vs 9.1±1.1、術後2日目が4.3±1.1 vs 8.9±0.8であった(p=0.02、二元配置反復測定分散分析)。移植後7日目に採取した移植腎をMasson-Trichrome染色で線維化の評価をしたところ、グループAで抑制された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

24時間の冷虚血時間が尿細管障害を与えることを確認し、そのうえでグループAとBで有意差をもって移植腎機能と、急性腎障害のデータであるNGALのデータを得ることが出来ている。また、病理学的にも線維化をグループAで抑えることが出来ている。このため、現状トロンボモジュリンアルファが移植腎のための冷虚血による腎障害を抑えることが出来ることが説明できる材料がそろってきている。
ただ、一方で抗凝固作用のみを添加することでも冷虚血による腎障害を抑えることが出来る可能性がある。このため、追加実験が必要であると考えられた。
抗凝固薬のみを添加するグループの作成をこれから作成していく予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後、抗凝固薬の効果のあるアルガトロバンをトロンボモジュリンアルファのかわりに添加したグループCを作成し、これらのクレアチニンクリアランス、NGAL、移植腎の病理を確保してグループA、Bと比較していく。
また、他に組織からDNAを抽出してIL-6やCleaced caspase3、TNFαなどを検査してより多角的に評価を行っていく予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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