| Project/Area Number |
23K08812
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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| Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
藤井 多久磨 藤田医科大学, 医学部, 教授 (10218969)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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| Keywords | メタボローム / 代謝経路 / 子宮頸部腫瘍 / マイクロバイオーム / バイオマーカー / 補助診断マーカー / サイトカイン |
| Outline of Research at the Start |
子宮頸がんの発がん因子としてヒトパピローマウイルス(HPV)感染が挙げられるが、実際には感染者の極一部のみにがんが発生するそのメカニズムは不明である。 本課題では子宮頸部腫瘍の進展、退縮に関連する腟内代謝産物の変化(メタボローム)を解析し、その結果をその診断や治療へ応用するための前臨床的な研究を行う。腟メタボロームはHPV感染、腟内マイクロバイオームやサイトカインプロファイル発現の変化にも連動すると予想される。 そこで、これらを包括的に調べ、子宮頸部発がん機構の一端の解明をめざすとともに、一次代謝産物を標的とした子宮頸がんに対する補助的診断マーカーの開発および新たな治療戦略開発の基礎的な検討を行う
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| Outline of Annual Research Achievements |
本課題では子宮頸部腫瘍の進展、退縮に関連する腟内代謝産物の変化を解析し、その結果をその診断や治療へ応用するための前臨床的な研究を行っている。本年は引き続きメタボローム解析として298名(正常、および前がん病変、扁平上皮癌がそれぞれ、48,181,69名)の患者から採取した腟粘液検体を用い、液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS/MS)を用いて一次代謝産物の解析を行った。疾患を正常、CIN,1-3, 浸潤がんに分類し、それぞれの疾患分類に対して代謝物が亢進・低下しているもの抽出する。その代謝物をMetaboAnalyst 5.0で代謝経路別に分類した。その結果、8つの代謝経路(TCA cycle, alanine/aspartate/glutamate 経路、glycine/serine/threonine経路、arginine合成経路、cysteine/methionine経路、glyoxylate/dicarboxylate 経路、nicotinate/nicotinamide経路、histidine経路)が優位(FDR p<0.05)に同定された。これらの代謝経路は前がん病変から浸潤がんにかけて代謝が変化していた。TCAサイクルは子宮頸部低位扁平上皮病変から浸潤がんに至るまで連続的に変化しており、malic acid, citric acid fumaric acidはCINから浸潤がんにかけて代謝が亢進していた。アルギニン合成経路のなかではcitrulline, arginosuccinic acid, fumaric acid, adenylsuccinic acidが正常に比べて代謝亢進していた。シスチン・メチオニン経路ではS-adenosylhomocysteine, cystahionine,ophatalamic acidが浸潤がんで亢進していた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①子宮頸部腫瘍患者の腟メタボローム解析に基づいた補助診断マーカーの確立を目指した。最初に正常と浸潤がん患者群を対象にして一次代謝産物をVolcano Plot解析で抽出し、この中から代謝変化が著しい代謝物について解析を進め、oxidized glutathione、malic acid、kynurenineが診断マーカーとして有用な可能性を提案した。さらにValidation cohortとして別の患者集団を設定し、上記代謝産物における診断マーカーとしての再現性を確認した。現段階において、このテーマは順調に研究成果が得られている。 ②子宮頸部腫瘍患者に特異的に亢進している代謝経路の解析 MetaboAnalyst5.0を用い代謝産物経路解析を行い、特異的に亢進している経路を同定した。 ③腟メタボローム、マイクロバイオーム、サイトカインプロファイルおよびHPV型判定を用いた統合解析による子宮頸部発がん機構の解明 本課題ではメタボローム解析を行うだけでなくマイクロバイオームとサイトカインプロファイルおよびHPV型判定との統合解析が可能である。これらの情報を統合して解析を行い、相互に影響を与える因子の同定を進め、子宮頸部発がんメカニズムの解明に迫る。浸潤がんにおいて若年群では特定の細菌と代謝物、サイトカイン、miRNAとの間に有意な関連がみられた一方で、高齢群ではこれらの関連は明瞭ではないという結果が得られている。これらの結果は、閉経に伴うマイクロバイオームの変化が疾患の進行に影響を及ぼす可能性を示しており、年齢に応じた個別化医療の重要性を示唆している。現在解析は順調に進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
腟粘液検体採取時にメタボローム解析用とマイクロバイオーム用検体およびサイトカインプロファイル用とHPV型判定用の検体採取も同時に行っている。それぞれ別の解析を統合する必要があり、すべての結果が出たあとにデータを統合して再解析を行う必要がある。個々のデータ解析はほぼ終了しているが、統合解析はこれからであることから、一定の時間がかかることが予想される。特にメタボロームとマイクロバイオームとの統合解析においては文献調査も交えながら、その臨床的な有用性について考察を経て解析を進めていく必要がある。海外の研究者との情報交換も必要と感じており、2025年度は、国際パピローマウイルス学会やEUROGINに参加するなど国際学会への発表も重要なステップと考えており、積極的に海外の研究者と議論して研究を進めていきたい。
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