Project/Area Number |
23K08824
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
竹谷 俊明 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (70464328)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 子宮内膜間質細胞 / 脱落膜化 / 遺伝子発現 / cAMP / プロゲステロン |
Outline of Research at the Start |
ヒト子宮内膜間質細胞を様々な刺激で脱落膜化を誘導し、RNA-sequenceを行う。それぞれの刺激で特異的に発現が変化する遺伝子の特徴を解析し、刺激間で比較することにより、in vitro脱落膜化における刺激間の違いを同定する。また、ヒト子宮内膜のsingle cell RNA-sequenceのデータと比べることで、in vitroでの脱落膜化と、実際に生体内で起こっている脱落膜化における遺伝子発現の違いや、in vitroのどの刺激方法が最もin vivoに近いのかということについて検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜間質細胞は、プロゲステロンにより脱落膜化という形態的・機能的に非常にダイナミックな変化を生じる。この脱落膜化は着床の成立や初期の妊娠維持に不可欠である。これまで、子宮内膜の脱落膜化についてはin vitroで様々な研究が行われてきた。in vitroにおける脱落膜化誘導にはいくつかの刺激方法(cAMP、cAMP+MPA、MPA、Estradiol+MPAなど)が確立されているが、刺激方法の違いにより発現遺伝子や誘導された脱落膜細胞の機能がどのように異なるかについて本研究では解明することを目的とした。また、どの刺激方法がin vivoにおける脱落膜化に近いかということを解析することを目的とした。それぞれの刺激で誘導した脱落膜化細胞を作製し、RNA sequence解析を行った。遺伝子発現プロファイルを比較したところ、脱落膜化刺激により、変化する遺伝子群は大いに異なることが明らかとなった。これらの遺伝子のGene ontology解析を行ったところ、刺激に応じて異なる細胞機能が誘導されることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト子宮内膜間質細胞を1) cAMP単独、2) cAMP+MPAで4日間刺激する群、3) MPA単独、4) Estradiol+MPAで14日間刺激する群の4群とそれぞれのコントロール群に分け、培養を行う。回収した細胞からtotal RNAを抽出し、RNA-sequenceによりそれらの遺伝子発現について網羅的に解析を行ったところ、脱落膜化刺激により変化する遺伝子群は大いに異なることが明らかとなった。また、それに伴う細胞機能の違いもGene ontology解析により明らかとなった。特にcAMPが入った刺激(cAMP、cAMP+MPA)では入っていない刺激(MPA、Estradiol+MPAなど)に比べ、多くの遺伝子発現変化と細胞機能変化が誘導されることがわかった。以上のことを同定するにいたったので、おおむね順調に進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
RNA sequenceで同定された遺伝子発現変化が、別症例でも見られるか検討する必要がある。個体差を考慮し多症例検体でRNA sequenceあるいはreal time RT-PCRで確認実験を行う。また、ヒト月経周期子宮内膜のsingle cell RNA-sequenceのデータ(Nat Med. 2020)を用いて増殖期後期の子宮内膜間質細胞(非脱落膜化細胞)と分泌期後期の子宮内膜間質細胞(脱落膜化細胞)の遺伝子発現データを取得し比較することで、in vivoの間質細胞の脱落膜化過程において発現が変化する遺伝子を抽出する。これらの遺伝子のGene ontology解析を行うことで、in vivoの脱落膜化において変化する細胞機能を同定する。さらに、in vitroデータとの比較を行う。これにより、in vitroでの脱落膜化と、実際に生体内で起こっている脱落膜化における遺伝子発現の違いや、in vitroのどの刺激方法が最もin vivoに近いのかということについて検討する。
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