| Project/Area Number |
23K08871
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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| Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
戸上 真一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20644769)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 裕明 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70260700)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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| Keywords | 子宮体癌 / 子宮頸癌 / センチネルリンパ節 / OSNA法 / 子宮がん / 微小転移 |
| Outline of Research at the Start |
私たちは分子病理診断(OSNA法)によるセンチネルリンパ節転移診断は、従来の病理組織診断より微小転移(2mm未満)の診断が可能であることを見いだした。しかし微小転移(2mm未満)の非SN転移リスクは不明である。本研究では、術中にSNを摘出し、その腫瘍量(コピー数)による非センチネルリンパ節転移のリスクを解明する。本研究の成果は、SN微小転移の非センチネルリンパ節への転移リスクの確立とともに、それを用いた個別化医療が可能となる。また社会的にもリンパ節郭清省略による下肢リンパ浮腫軽減などの患者QOL改善や、術後補助化学療法の省略による患者負担軽減や医療費削減に大きく貢献するものである。
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| Outline of Annual Research Achievements |
子宮体癌IA期症例で術中にセンチネルリンパ節を同定、摘出できた204例を解析した。年齢中央値は57歳(範囲:28歳-91歳)、BMI中央値は26.9(範囲:16.7–50.9)であった。術式は、開腹術13例(6%)、腹腔鏡手術39例(19%)、ロボット手術152例(75%)であった。最終病理組織型は類内膜癌が190例(93%)、漿液性癌6例(3%)、明細胞癌5例(3%)、その他3例(1%)であった。FIGO 2009による病期分類ではIA期が165例(81%)と最多であった。LVSI陽性は27例(13%)、筋層1/2超浸潤は30例(15%)に認められた。
切除されたSNの個数の中央値は2個(範囲:1–6)で、OSNA法により12例(6%)でSN転移が検出された(“++”:2例、“+”:10例)。再発は2例(1%)に認め、再発部位は膣断端および骨盤内播種であり、リンパ節再発はなかった。
SN転移陽性12例の詳細は、組織型は11例が類内膜癌、1例が明細胞癌であった。筋層1/2超浸潤は5例、LVSI陽性は8例に認めた。SNの最大断面に対するスタンプ細胞診は5例で陽性であり、うち2例はOSNA法で“++”と判定され、コピー数はそれぞれ170,000 copies/μLおよび49,000 copies/μLであった。12例全例に骨盤リンパ節郭清を実施したが、非SNに転移を認めた症例はなかった。さらに、これら12例では追跡期間中に再発は確認されなかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子宮体癌に関しては、研究開始以降、安定した症例登録が進んでおり、十分な症例数をもとに精度の高い解析が可能な段階に達している。これまでに蓄積されたデータからは、OSNA法によるSN転移の診断精度は極めて高く、病理学的診断に劣らないことが確認されている。特に、micrometastasisの検出においては、従来の病理組織学的診断よりも高感度であり、その臨床的意義についても検討が進んでいる。現在、micrometastasisの有無と臨床病理学的因子(組織型、筋層浸潤の深さ、LVSIの有無など)との関連性に焦点を当てた解析を実施中であり、予後や補助療法選択における新たな指標となり得る可能性が示唆されつつある。
一方、子宮頸癌に対するOSNA法の有用性についても現在解析が進行中です。術中迅速診断としての応用を目指し、SNに対するCK19 mRNA定量による転移診断を行っており、初期段階の結果からは有望な感度と特異度が示されている。しかしながら、対象となる症例数がまだ十分ではなく、統計学的に有意な解析を行うにはさらなる症例の蓄積が必要である。今後も引き続き、症例収集を進め、子宮頸癌におけるOSNA法の実用性とその臨床的意義を明確にすることを目指している状況である。
以上より、子宮体癌においては診断精度と病理学的因子との関連解析が順調に進行しており、子宮頸癌においては今後の症例集積が本研究の進展に重要であると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究をさらに発展・推進するために、以下の方策を計画しています。まず第一に、子宮体癌および子宮頸癌におけるセンチネルリンパ節(SN)を対象としたOSNA法による転移診断の精度をより確実なものとするため、症例数のさらなる蓄積を継続的に行っていきます。特に子宮頸癌においては、現時点での対象症例が限定的であるため、十分な症例数を確保することが今後の重点課題です。 第二に、蓄積されたデータに基づく詳細な解析を進め、micrometastasisの検出と臨床病理学的因子(組織型、病期、筋層浸潤、LVSIなど)との関連性を明確にしていきます。これにより、術中に得られるOSNAの結果が術後治療方針決定や予後予測にどのように活用できるかについての科学的根拠を構築します。 第三に、これらの研究成果を積極的に学会で発表し、専門家のフィードバックを得ながら臨床応用への展開を目指します。特に日本産科婦人科学会や婦人科腫瘍関連学会において最新の知見を共有する予定です。 最後に、研究成果の信頼性と国際的な認知を高めるため、英語論文としての投稿・出版を行います。これにより、国内外の臨床医・研究者への発信を強化し、OSNA法の婦人科がん診療における標準的手法としての確立を目指します。
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