卵巣高悪性度漿液性腺癌(HGSC)の発生・進展に関与するlncRNAの同定
Project/Area Number |
23K08889
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
末岡 幸太郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40452643)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 卵巣高異型度漿液性癌 / lncRNA / 卵巣高悪性度漿液性腺癌 |
Outline of Research at the Start |
卵巣高異型度漿液性腺癌(high grade serous carcinoma: HGSC)は最も予後不良な婦人科疾患の一つである。HGSCの発生機序には不明な点が多く,近年様々な癌種で悪性度等に関わるとされているnon-coding RNA(ncRNA)の一つであるlong non-coding RNA(lncRNA)は,HGSCの発生・進展との関連についての報告はほとんどない。本研究ではHGSCに特異的なlncRNAを同定することで,予後診断のバイオマーカーを確立し,また同定したlncRNAのHGSC発生・進展における役割を解明することで分子標的治療への臨床応用を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では卵巣高異型度漿液性癌(HGSC)に特異的なlong non-coding RNA (lncRNA)を同定することで,予後診断や分子標的治療への臨床応用を目指すことを目的とした。HGSCの発生母地と考えられている正常卵管組織あるいは卵巣組織とHGSC組織とを比較し、HGSCでより高発現あるいは低発現のlncRNAを同定することとした。なお本研究では当院で手術時に採取された正常卵管8検体、正常卵巣10検体と島根大学より提供されたHGSC 22検体を用いた。なお、本研究は当院のIRB審査を通過し、検体の提供にあたっては患者に説明文書を用い説明を行い、同意を得ている。 1. 凍結組織片を粉砕し、ISOGENを用いてtotal RNAを抽出した。2. 抽出したtotal RNAのうち、HGSC 6検体、正常卵管・卵巣各3検体ずつを無作為に選択し、RT2 lncRNA PCR Array Cancer PathwayFinder によりPCR Arrayを行った(様々な種類の癌に関連することが知られている84種類のlncRNAの発現を網羅的に解析できるPCRアレイである)。3. web上のPCR Array解析プログラムで解析した。ACTBを内因性コントロールとし、ΔΔCT法による解析にて検体間のlncRNAの発現量を算出した。4. 解析した84個のlncRNAのうち、1個の高発現lncRNA(LINC00152)と11個の低発現lncRNA(ACTA2-AS1、ADAMTS9-AS2、CBR3-AS1、HAND2-AS1、IPW、LINC00312、LINC00887、MEG3、NBR2、TSIXおよびXIST)がHGSC特異的lncRNAの候補として同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最も重要なlncRNAの同定はできており、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
lncRNAの同定はできた。次にinvitroの研究として、同定したlncRNAの発現を改変した卵管上皮細胞株および卵巣癌細胞株を作成し,培養系でin vitroにおける増殖,遊走,浸潤能等(scratch, invasion, wound healing assay)を評価する計画である。現在lincRNA発現改変の細胞株を作成中であり、一部は作成が完了した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)