マクロファージ動態制御による声帯線維化予防技術開発
Project/Area Number |
23K08935
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岸本 曜 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80700517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50397634)
河合 良隆 京都大学, 医学研究科, 助教 (50862223)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 声帯 / 線維化 / マクロファージ / 線維芽細胞 / 瘢痕化 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、声帯損傷後の創傷治癒過程において、マクロファージの動態を制御することで、線維化を予防・軽減し組織再生を促進するための基盤技術を確立することである。 具体的にはin vitro及びげっ歯類を用いたin vivoの実験系を用い、修復性マクロファージへの分化誘導、およびマクロファージ遊走阻害の、声帯粘膜の線維化抑制効果を検証する。 本研究により、 線維化を予防・軽減し組織再生を促進するための基盤技術を確立できれば、肺や肝、腎などの他臓器の線維化疾患の治療にも応用できる可能性があり、線維化疾患の克服につながる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、炎症性マクロファージの遊走抑制、修復性マクロファージへの分化誘導が、声帯創傷治癒過程においてそれぞれどのような効果を有するかを検討することを目的としている。今年度は、共培養系を用いた実験系を確立し、マクロファージおよび声帯線維芽細胞の相互作用を明らかとするため、まず、臨床声帯粘膜検体からの細胞株の樹立を計画した。 酵素処理(コラゲナーゼとディスパーゼ)により声帯粘膜検体から細胞を単離した。次に、CD271(p75 NGF受容体)抗体を用いた細胞分離用磁気ビーズ試薬EasySepで、ポジ(声帯上皮細胞)/ネガ(声帯線維芽細胞)細胞を分離回収した。1回継代した細胞を、E-cadherin抗体とCollagen1a1抗体で組織学的評価した後に、凍結保存した。 また、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素hTERTが挿入されたプラスミドを、ゲノム組み込み可能なプラスミドPiggyBacトランスポゾンベクターにIn-fusionを用いてクローニングした。得られたコロニーはPCRの後にサンガーシーケンス法で挿入部位の配列を確認した後に、大量培養してプラスミドを精製・回収した。 今後は、得られたプラスミドとSuper PiggyBacトランスポゼース発現ベクターをLonza電気穿孔法で細胞導入した後に、G418によるセレクションを行い、残ったコロニーのゲノムにhTERTが挿入されていることをシーケンシングするとともに、数回継代培養して増殖低下がないことを確認した後に、最終的に安定発現細胞株を樹立する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体からの初代培養において、コンタミを生じ、対応時時間を要したため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
安定発現細胞株を樹立した後、共培養系を用いた実験系を確立し、マクロファージおよび声帯線維芽細胞の相互作用を明らかとする。 また、in vitroの実験に並行して、in vivoの実験も進めていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)