Project/Area Number |
23K08960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
竹内 一隆 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (10910028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三澤 由幾 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (40943303)
三澤 清 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90334979)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 頭頸部癌 / RNA修飾 / RNA編集 |
Outline of Research at the Start |
近年、DNAから転写された後のRNAがさまざまな化学修飾を受け成熟されていく、エピトランスクリプトーム機構も癌化メカニズムとして重要であると認識されている。我々はこれまで頭頸部癌におけるDNAメチル化、ヒストン修飾に関する研究に取り組んできた。 今回、マイクロアレイ法によるRNA修飾を遺伝子網羅的に解析して頭頸部癌に特徴的なRNA修飾を見出すことを目標としている。更に、RNA修飾とRNA編集の両面からのアプローチによる頭頸部癌におけるエピトランスクリプトーム解析に取り組み、RNAメチル化と癌化機構についての知見を蓄積していきたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、DNAから転写された後のRNAがさまざまな化学修飾を受け成熟されていく、エピトランスクリプトーム機構も癌化メカニズムとして重要であると認識されている。我々はこれまで頭頸部癌におけるDNAメチル化、ヒストン修飾に関する研究に取り組んできた。 今回、マイクロアレイ法によるRNA修飾を遺伝子網羅的に解析して頭頸部癌に特徴的なRNA修飾を見出すことを目標としている。更に、RNA修飾とRNA編集の両面からのアプローチによる頭頸部癌におけるエピトランスクリプトーム解析に取り組み、RNAメチル化と癌化機構についての知見を蓄積していきたい。 RNAは転写後に様々な修飾を受けて成熟し、機能獲得していく。RNA修飾のもっとも代表的なものにN6メチルアデノシン修飾(m6A)がある。m6A修飾が、未修飾のアデノシンの10倍以上の強力な活性を持ち、アレルギー、炎症や発癌といった免疫応答に関わっていることが注目されているが、頭頸部癌におけるm6A修飾の詳細な存在状態、制御機構や生物学的意義はまだ十分に解明されていない。 このRNA編集の異常によって癌細胞における抗癌剤抵抗性や転移能が亢進されることが示唆され、編集酵素に対する新規分子標的薬開発も今後急速に進む分野であると予測されている。今回、我々はRNA修飾とRNA編集というTCGAデーターに盛り込まれていない情報を解析し、ダイナミックに変動し転写後過程あるいは翻訳段階において遺伝子発現が制御されるこの新しい概念と、頭頸部癌の発癌との関係の解明を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正常側口蓋扁桃組織も十分にサンプリングできた症例に対して、癌側・正常側の組織RNA抽出を行い、エピトランスクリプトームマイクロアレイ(Arraystar社)を使って、網羅的RNA修飾(m6A)解析を行う。この解析によりHPV関連とHPV非関連中咽頭癌のm6A分布のパターンの違いを探索する。 網羅的エピトランスクリプトーム解析と同一臨床サンプルのRNAスプライシング異常を解析する。RNA-seq解析を行い、HPV関連中咽頭癌と非関連中咽頭癌とで、どのようなスプライシング変化が異なるか明らかにする。HPV関連中咽頭癌細胞株において、m6Aメチル化酵素であるMETTL3の発現をsiRNAにてノックダウンする。これにより、細胞株内のスプライシングパターンがどのように変化するかRNA-seqで検討する。つまり、m6Aメチル化酵素の強制的発現抑制に伴うスプライシング変化が、m6A修飾の多い遺伝子に生じるのか、m6A修飾の少ない遺伝子に生じるのか解明したい。今回の研究では、同一臨床サンプルを使って、網羅的エピトランスクリプトーム解析、RNAスプライシング解析、A-to-I RNA編集解析の3解析を行うことで新規エピトランスクリプトームデータを取得することを目標としている。RNA修飾とRNA編集が同一臨床サンプルでどのように起こっているのか、新規知見を得られると期待される。RNAスプライシング解析と同様に、HPV関連中咽頭癌細胞株において、m6Aメチル化酵素であるMETTL3の発現をsiRNAにてノックダウンし、A-to-I RNA編集パターンがどのように変化するかRNA-seqで検討する。m6Aメチル化酵素の強制的発現抑制に伴うA-to-I RNA編集変化が、m6A修飾の状態で変化するのか解析をすすめる。
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Strategy for Future Research Activity |
頭頸部癌におけるRNA修飾とRNA編集のメカニズム解明のため、2023年度は、RNA修飾の解析を行った。2024年度は、RNA編集の解析を行う予定である。
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