エピゲノム解析による蝸牛支持細胞の遺伝子発現制御機構の全体像の解明
Project/Area Number |
23K08997
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
新井 大祐 順天堂大学, 医学部, 助教 (20624951)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 蝸牛支持細胞 / 難聴 / エピゲノム / ES細胞 / 遺伝子発現制御 |
Outline of Research at the Start |
蝸牛支持細胞はGJB2遺伝子がコードするCX26(コネキシン26)を中心としたギャップ結合により蝸牛内電位を保つという聴覚に必須の役割を持ち、遺伝性難聴・老人性難聴のどちらにも深く関わる、難聴研究の重要なターゲットである。しかし蝸牛支持細胞の性質や機能を生み出す遺伝子発現パターンの制御機構には不明な点が多く、研究の足枷となっている。本研究では独自技術によりマウスES細胞から誘導した蝸牛支持細胞を用い、遺伝子発現制御の基盤であるエピゲノムを解析し、支持細胞に重要な転写制御領域や転写因子、シグナル伝達経路を見つけ出すことで、難聴の病態解明や治療法開発に繋がる新たな知見の獲得を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
蝸牛支持細胞はCX26(コネキシン26、遺伝子名GJB2)を中心としたギャップ結合などのイオン輸送により蝸牛内電位を保つという聴覚に必須の役割を持ち、遺伝性難聴・老人性難聴のどちらにも深く関わる、難聴研究の重要なターゲットである。しかし蝸牛支持細胞の性質や機能を生み出す遺伝子発現パターンの制御機構には不明な点が多く、研究の足枷となっている。本研究では独自技術によりマウスES細胞から誘導した蝸牛支持細胞を用い、遺伝子発現制御の基盤であるエピゲノムを解析する。また得られたエピゲノム情報からCX26をコードするGJB2遺伝子のエンハンサーや細胞を制御する主要な転写因子・シグナル伝達経路を見つけ出す。エピゲノムから遺伝子制御機構の全体像を詳らかにすることで、難聴の病態解明や治療法開発に繋がる知見を得る。 本年度は支持細胞の誘導および単離に用いるGjb2-EGFPノックイン細胞を樹立した。以前に開発した高効率両アリルノックイン手法(BiPoD法、Arai, Sci Rep, 2021)を用いてGjb2遺伝子の3'側にIRES-EGFP配列を導入した。この細胞を当グループが開発した方法(Fukunaga, Front Cell Dev Biol, 2021)により蝸牛支持細胞へと分化誘導させたところEGFP陽性細胞が生じた。免疫染色によりEGFP陽性細胞に特異的にCX26ギャップ結合が形成されていることを確認した。セルソーターによりEGFP陽性細胞を回収し遺伝子発現解析を実施した結果、CX26に加えてCX30の発現も濃縮されており、本実験系により支持細胞を効率よく回収できることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りにEGFPノックインES細胞株の樹立と支持細胞の誘導、セルソーターによる回収まで達成し、エピゲノム解析の準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
In vitro分化で得た蝸牛支持細胞を用いてオープンクロマチン解析(ATAC-seq)を行う。ATAC-seqは改変型トランスポゼースがオープンクロマチンにのみ作用することを利用し、その領域を一挙に解析する手法である(Buenrostro, Nat Methods, 2013)。ATAC-seqにより蝸牛支持細胞のオープンクロマチン領域をゲノムワイドに決定する。加えて、in vitro蝸牛支持細胞の遺伝子発現状態をRNA-seqにより解析し、ATAC-seqのデータと重ね合わせることでアクティブエンハンサー領域を同定する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)