Project/Area Number |
23K09015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
森 圭介 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (90251090)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 黄斑円孔 / 網羅的遺伝子発現解析 / 網膜硝子体界面病変 / 光干渉断層計 / 網羅的遺伝子解析 / 細胞接着因子 |
Outline of Research at the Start |
黄斑円孔は視力をつかさどる黄斑部に孔が開いてしまう疾患であり、急激な視力低下を来す。比較的頻度の高い疾患で、手術で治療可能であるが、病態により視力回復が悪い場合が多々存在する。この疾患の発症原因は、4半世紀以上もの間、硝子体皮質の接線方向の収縮により起こるとされてきた。一方、研究代表者らは詳細な臨床的観察によりこの定説を覆し、MHの硝子体皮質は緩んで皺壁を形成し、眼球運動により変形することを証明した。現時点まで、この疾患の発症原因について、分子生物学的な解析は行われいない。このため、本研究では本疾患の原因遺伝子の特定とその基本的な機能解析、網膜における発現解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はCase(黄斑円孔症例)のDNAサンプル収集と研究体制の再確認を行った。 2022年度までに収集したCaseのサンプル数は144例(コントロール144例で合計288例)で、これをマイクロアレイにかけて、10e-7レベルの関連のある候補遺伝子が検出できたことから今回の申請書を作成した。2023年度は、既存のGWASの解析結果を、京都コホートの約1600例の正常サンプルと合わせて解析を行った。その結果、ゲノム有意水準を大きく超える(10e-30レベル)の関連の見られる遺伝子が複数個見つかった。具体的には、4、12、13、22番染色体にそれぞれClusterを形成している部分があった。ただ、λ値は1.199とまだ高めであり、これは特にCaseのサンプル数が足りないことが一番の原因と考えられた。 この結果から、継続的にサンプルを収集する論理的根拠が得られ、申請書作成時までの研究グループ(国際医療福祉大学病院、自治医科大学、東北大学、京都大学)からの研究サンプルを収集し、現時点までに追加117例のCaseのサンプルがプールできた。目標最低ラインのCaseサンプル数が500例(可能ならば1000例)であるため、さらに追加収集を行う目的で、合計10施設(国際医療福祉大学成田病院、東京女子医科大学、名古屋市立大学、山梨大学、大阪公立大学、群馬大学、埼玉医科大学、高知大学、琉球大学、長崎大学)に協力を依頼し、了承が得られた。現在、倫理審査申請中である。2024年度後半からは、この研究体制でサンプルを収集し、目標サンプル数にできるだけ早く到達したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①サンプル数が144対1600とアンバランスで特にCaseサンプル数が少ないが、かなり有望な有意な関連がみられる結果が得られたこと。 ②今年度だけで117サンプルが収集され、目標のCaseサンプル数の約半分までは集められたこと。 ③京都コホートだけでなく、日本眼科学会ゲノム委員会が集めた正常コントロール(既にGWAS解析済み)の使用についてもおおよそ見通しがついていること。 ④追加10施設、合計14施設のかなり大きな研究グループを組めたこと。 これらのことから、順調な進展と考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
①今後の研究推進についても、最も重要なものはサンプル収集であり、研究体制の盤石化である。そのため、個々の研究施設と密接な連携をすることが重要である。そのため、今年度はもう一度GWASを回し、データを出して、研究経過を報告すること、そしてその結果についてDiscussionの機会を持つことが重要と考える。 ②もう一つ重要なものとして、GWASの結果が出る前より、機能解析のための生体サンプルの収集を始めることである。具体的には、黄斑円孔およびその他の硝子体手術時に硝子体液、血清、内境界膜のサンプルを収集しておくことである。SNPが同定出来たら、そのSNPの機能について、血液、および眼内での発現解析を行うためである。
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