Project/Area Number |
23K09052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
鎌尾 浩行 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30388946)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 網膜色素上皮細胞 / メラニン / ハイドロキノン / 網膜色素上皮 / 加齢黄斑変性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、1. メラニン生成阻害薬、2. メラニン生成阻害薬による細胞内シグナル、3. メラニン量が低下したRPEの抗酸化能とメラニン生成促進薬や抗酸化物質との併用効果を明らかにする。研究の根幹となるメラニン生成阻害薬は、チロシナーゼ活性阻害薬(Hydroquinone: HQ)を始めに使用するが、計画どおりに進まない場合は、メラニン生成阻害薬をチロシナーゼ蛋白質抑制薬(Retinois acid)、チロシナーゼ mRNA転写抑制(Trolox)に変更する。培養細胞はヒトiPSC-RPE(253G1)、ヒトprimary RPE(LONZA社)、ARPE19(ヒトRPE細胞株)使用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
検討1:網膜色素上皮細胞(RPE)へのハイドロキノン(HQ)の細胞毒性:HQの適性濃度を決定するため、96 well plateに1×105 cells/cm2で細胞播種、細胞播種2日後に無血清培地に培地交換、細胞播種4日後にHQ添加(0, 10, 100, 1000uM)、HQの1日間投与とHQの1ヶ月間投与を行った後にLDH試験にて細胞障害率を評価した。HQの1日間投与とHQの1ヶ月間投与において、HQ 10uM, 100uM, 1000uM、いずれの濃度においても細胞障害率は0%であった。このため、以降の実験はHQ 100uMで行うことに決定した。 検討2:RPEの色素量への影響:HQ添加1週後、2週後、3週後、4週後の透過率を吸光度計で測定した。HQ添加なしの透過率は78.9%、75.3%、64.7%、54.9%、HQ添加ありの透過率は81.5%、78.1%、68.2%、59.2%と、HQ添加により透過率が高くなり、HQ添加によりRPEのメラニン生成が低下した。細胞の大きさや形態についは両群に差を認めなかった。 検討3:RPEのメラニン生成に関わる遺伝子発現への影響:HQ添加前、添加1日後、7日後の細胞に対して、メラニン生成のマスター遺伝子である小眼球症関連転写因子 (MITF)、チロシナーゼ (TYR)、チロシナーゼ関連蛋白 (TYRP1) の遺伝子発現量を定量PCRで評価した。HQ添加により、添加1日後はMITFが0.74、TYRが0.82、TYRP1が0.77、添加7日後はMITFが0.69、TYRが0.71、TYRP1が0.66となり、HQ添加によりRPEのメラニン生成に関わる遺伝子発現が低下した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
働き方改革による勤務時間の制限。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の検討項目を推進する。検討4:RPEのメラニン合成に関わる蛋白質/酵素発現への影響:HQ 添加前、添加1日、7日後の細胞に対して、TYRとTYRP1の蛋白質量をウェスタンブロットで測定する。また、吸光度計によるDOPAクロム産生試験でTYRの酵素活性を測定する。検討5:メラニン量が低下したRPEの抗酸化能の変化:HQ添加28日後のRPEの細胞障害率をLDH試験、細胞内活性酸素種の量を耐光性ROS検出キット (Dojindo) で測定する。検討6:メラニン量が低下したRPEへの酸化負荷に対するストレス応答の変化: HQ添加28日後の細胞に酸化剤 (tBH 300uM) を添加し酸化負荷を行う。酸化剤投与1日後、RPEの細胞形態を位相差顕微鏡と電子顕微鏡、細胞障害率をLDH試験、細胞内活性酸素種の量を耐光性ROS検出キット、ミトコンドリアの膜電位をミトコンドリア膜電位検出キット (Dojindo)、細胞内グルタチオン濃度をGSH/GSSG-Glo; Assay (Promega)、細胞内鉄濃度を細胞内イオン測定試薬 (Dojindo) で評価する。
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