Project/Area Number |
23K09055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安田 正幸 東北大学, 大学病院, 助教 (00569585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
俵山 寛司 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20402414)
佐藤 孝太 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50732327)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / STING / 酸化ストレス / 線維化 |
Outline of Research at the Start |
加齢黄斑変性は、世界中で増加傾向にある失明原因疾患で、高齢化社会に伴い増加傾向にある。加齢黄斑変性はたとえ治療をしても線維瘢痕化が生じると高度な視力低下を来す。このため、線維瘢痕化を生じる病態を明らかにし、新たな治療法を確立することが急務である。本研究は、近年、酸化ストレスが過剰になると細胞を老化させ炎症を誘導するSTING という分子に着目し、加齢黄斑変性の網膜下線維化の病態メカニズムを調査することを目的とした。
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Outline of Annual Research Achievements |
滲出型加齢黄斑変性(nAMD) は抗VEGF 療法の登場により、良好な視力維持を得られる症例が増えたが、網膜下線維性瘢痕が形成されるとたとえ抗VEGF 療法を継続しても重篤な視力障害を来しうる。現在、nAMD の線維化抑制治療は確立されておらずアンメットメディカルニーズが高い。 本研究は、網膜下線維性瘢痕の病態を解明し、新たな治療法を確立することを目的として研究を行っている。2023年度は東北大学眼科外来を受診したnAMD患者100数十例の臨床データベースを構築した。OCTといった眼科的検査だけでなく、nAMD患者から血液を採取し、CFH遺伝子やSTING経路のタンパク質解析のための試料も蓄積した。さらに、血液の酸化ストレス測定も行った。酸化ストレス測定にはフリーラジカル解析装置(FREE carpe diem、ウィスマー社)を用い、全身の酸化ストレス度 (dROM)値と抗酸化能(BAP)値を測定した。レーザースペックルフローグラフィ(LSFG)による眼血流評価も行った。現在、網膜下線維化の評価を進めており、上述した様々なパラメータと網膜線維化の関連の検討を進める予定である。なお、2023年度は、フレア値の抗VEGF薬治療後の眼内炎症の関連を報告した。抗VEGF薬は眼血流低下を引き起こしうるが、薬剤によってその影響の大きさが異なる可能性があることを報告した。これらのパラメータと線維化の関連も検討する予定である。 基礎研究においては、既報に則り、野生型マウスの網膜に二段階でレーザーを照射し網膜下線維化を誘導するマウスモデルを確立した。現在、免疫染色で目標とするタンパクの同定を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究においては順調にnAMD患者の症例蓄積が進んでいるがさらなる増加が必要である。基礎研究もマウスで網膜下線維化を誘導できている。培養細胞の着手が遅れているが、使用予定のRPE細胞等の準備はできており今後進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床データベースをさらに蓄積し、画像解析をすすめ、2024年度は網膜下線維化の新たなバイオマーカーの同定を目的とした解析を行う。血液のタンパク解析も進めていく。 基礎研究は、免疫染色でSTING経路の発現変化を確認し、阻害剤の効果の検討を行う。 RPEの培養細胞で酸化ストレス負荷などを行い阻害剤の薬効評価も進める。
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