Project/Area Number |
23K09070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前田 亜希子 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (40776423)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 網膜色素変性 / ムコ多糖症 / 網膜色素上皮細胞 / 遺伝子治療 / 再生医療 / RPE / ラットモデル / マウスモデル |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ムコ多糖症動物モデルを解析することにより、ムコ多糖症における網膜変性の発症機序や病態の理解を深めること、また既存薬や再生医療が網膜変性の治療に有効であるのかを検討する。 ムコ多糖の蓄積はすべての細胞におこることが知られていることから、網膜変性の原因となる視細胞とRPE細胞の両者を標的に解析を行う。治療薬として全身投与されている酵素薬の網膜での安全性・有効性、またRPE細胞移植の治療可能性を含めた包括的な解析を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ムコ多糖症は、ライソゾーム病のひとつで、遺伝子異常により糖質を分解する酵素が欠損または活性低下していることで、ムコ多糖が体内に蓄積していく進行性疾患で、I型からIX型(5と8は欠番)が知られており、特定疾患に指定されている。本研究ではヒトにおいて網膜色素変性が合併症として知られているIV型をターゲットとし、動物モデルを用いた病態解明と治療可能性を検討することを目指している。 研究1年目には、IV型モデルであるWIAR.MPR-Arsbabdラット胚をナショナルバイオリソースプロジェクトより得ることができている。このラットでは全身組織にムコ多糖が蓄積することは確認されているものの、眼症状についての検討はされておらず、網膜を中心に眼症状について精査することを計画している。研究を実行するための動物部屋確保や動物実験研究計画書を含む実施体制の整備を終了している。また、動物実験に必要な組織学検討や生化学解析検討に用いる実験の予備検討と実験手技の習熟を行った。 ムコ多糖症患者の眼科診療に必要な網膜スクリーニング法や治療に関する重要な知見の蓄積を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IV型モデルであるWIAR.MPR-Arsbabdラット胚をナショナルバイオリソースプロジェクトより得ることができている。移送には様々な段階が必要であり、動物実験研究計画など時間がかかる工程を終了することができた。 また、動物実験に必要な組織学検討や生化学解析検討に用いる実験の予備検討と実験手技の習熟を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には、Ⅵ型ラットモデルにおける網膜変性の病態解明をすすめていく。実験に必要なKO動物を得るための交配を行い、十分な個体数を準備する。Ⅵ型ラットモデルの組織学的検討を、1か月、3か月、6か月、10-12か月齢で行う。上記に加え、網膜組織の免疫染色を行い、オートファジー、アポトーシスなど細胞死の様子を観察する。Ⅵ型ラットモデルからRPE細胞と神経網膜を採取し、ELISA法により蓄積しているデルマタン硫酸の定量を行う。採取したRPE細胞と神経網膜を用いて、RNAseqを用いたpathway解析を行い分子病態の解明を試みる。 さらに網膜変性を含む眼症状が確認されたときには、Ⅵ型ラットモデルの網膜変性を現行治療薬の眼投与によって治療することが可能であるかの検討に移行する。Ⅵ型ラットモデル眼に患者治療で使用されている酵素薬の投与を行い、治療薬の安全性や治療効果の判定を行う。投与量は患者髄液内投与量と頻度を参考に決定する。複数の治療レジメを検討し、治療の最適化を試みる。
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