Project/Area Number |
23K09080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伏見 滋子 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (10850563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 敬介 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10325095)
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10803687)
助川 信太郎 香川大学, 医学部, 准教授 (20837661)
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70237535)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70736537)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 骨 / 軟骨 / 分化誘導 / 骨髄組織 / miR / ハニカムTCP / 下顎頭 / 軟骨再生 / 骨再生 |
Outline of Research at the Start |
顎関節強直症や病態の進行した変形性顎関節症では、人工関節全置換術が治療として選択される。しかし再生医療の応用は未だなされていない。下顎頭は軟骨組織と骨組織が連続した構造をしており、人工的な再現が困難である。申請者らは、間葉系細胞が骨系細胞へ分化していく過程において、miR-140が軟骨細胞と骨芽細胞の分化の切り替えに関与していることを発見した。そこで骨・軟骨分化スイッチの役割を果たすmiR-140とハニカムTCPを用い、組織再生にかかわる細胞と細胞外環境を同時に調節し、下顎頭軟骨と骨組織を同時に、シームレスに実際の生体内に類似した構造に再生する新規下顎頭再建法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、これまでに培養間葉系細胞を用いた実験系で、間葉系細胞が骨系細胞へ分化していく過程において、miR-140の発現調節が軟骨細胞と骨芽細胞の分化の切り替えに関与していることを発見し、これらの組織特異的な発現がハニカムTCPにより付与されたスカフォールの形状に誘導されている可能性を示し、実際にTCPに付与した特殊な形状により軟骨・骨組織を選択的に誘導することに成功している。本研究課題では骨・軟骨分化スイッチの役割を果たすmiR-140の発現誘導に係る因子と特殊形状を付与したハニカムTCPを用い、組織再生にかかわる細胞と細胞外環境を同時に調節し、生理的、解剖学的に生体と同様の構造と機能を有する骨組織の形成を目的とする。本研究課題では、下顎頭と顎骨組織を同時にシームレスに作製することを目的の一つとしている。当該年度では骨髄組織を持った生体と同様の骨組織を形成することを念頭に骨形成実験を実施し、実際に構造的、機能的に生体に近い骨組織の形成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度では我々が開発した骨誘導の方法により、骨髄様の組織を持つ誘導骨の形成に成功した。研究計画に則って進んでおり、順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
我々のハニカムTCPスカフォールドを用いた骨誘導手法により、生理的な骨・軟骨組織が再現性高く持続的に形成可能か動物実験を用いて検証する。また、実際に本法により誘導された骨・軟骨組織が生理的、機能的にも正常の組織と同様かどうかを検討する。とくに人工的に誘導された骨・軟骨組織が時間の経過によらず維持されているか、また、時間経過によりその機能が変化するかの点に着目して検討を行う予定である。研究が順調に進捗すれば、関節損傷修復モデルとして、これまで使用経験のある動物膝関節モデルを使用する。ウサギ膝関節に組織欠損を作り、様々な孔径を有するハニカムTCPを用い、骨・軟骨組織誘導に最適なmiR-140、miR-140アンタゴニスト(DKK-1)投与量とハニカムTCPの孔径の組合せを決定する。・孔径75, 300, 500, 1600μmの4種類のハニカムTCPを用い、軟骨分化を必要とする部位にmiR-140を直接導入、もしくはmiR-140の発現を誘導するWnt3aを投入する。骨組織および軟骨組織誘導の理想的な条件を明らかにする。
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