Project/Area Number |
23K09150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57020:Oral pathobiological science-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田沼 順一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20305139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 学 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10547516)
丸山 智 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30397161)
杉本 昌弘 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 教授 (30458963)
阿部 達也 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70634856)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | Carcinoma Sequence / 液状検体化細胞診法 / シングルセルRNA-seq解析 / 口腔癌 / scRNA-Seq解析 / メタボロミクス解析 / 口腔癌3次元浸潤モデル / がん細胞の微小環境ネットワーク |
Outline of Research at the Start |
本研究は,scRNA-Seq解析を糸口に,口腔癌の各発がん段階におけるターゲット遺伝子を追究し,新たな病理診断法と治療法の臨床へ成果を還元することを目指したトランスレーショナルリサーチである. 未知の遺伝子を俯瞰的に見渡す必要があるため,これまでの発がん研究の成果を基盤とした候補因子解析に加え,想定を超える新規因子探索を目的とした様々な分子生物学的解析は,クリニカルシークエンスに繋がる『がん細胞の微小環境ネットワーク』を解明するための実験手順で実行し,随時明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
1)研究開始当初の背景 本邦の口腔領域の悪性腫瘍は,年間死亡者数が約8千名で深刻な状態であり,また口腔癌の発生過程に遺伝子制御機構の異常が関与することは徐々に解明されつつあるが,有力な原因遺伝子や発生に関わる分子機序はいまだに不明な点が多い.さらにヒト癌で多く見られる多段階発がんに不可欠なCarcinoma Sequenceを再現した解析方法が無いことも問題である.これらを解明するために,我々は液状検体化細胞診法にモデル動物を応用させて,開発したがん細胞の浸潤機構を再現できる3次元モデルを利用して,発がん過程を解明できる実験系を確立して多くの成果を発表してきた. そこで本研究は,このモデルを応用させて正常・上皮内癌・浸潤癌に至る発がん過程での病理組織・細胞を対象に,シングルセルRNA-seq解析を利用して,口腔癌の微小環境に関わる分子ネットワークのメカニズム解明を目標とする. 2)研究の目的 口腔癌の各発がん段階のメカニズム解明,つまり上皮内進展,間質への浸潤様式及びがん細胞の悪性転化のKeyになる関連分子を追究することである.これにより病理診断用マーカー,さらには治療判断に還元できる新規抗体・マーカーを提供することができる.日常の診断では病理医だけでなく,放射線医・口腔外科医などの臨床医が苦慮している口腔上皮性異形成などを含むOPMDsから上皮内癌・浸潤癌さらには悪性転化へと移行する動的な病態変化のメカニズムを形態学的・分子生物学的に詳らかにしていく.本研究では,LBC法及びマイクロダイセクション法によりサンプルを回収して,シングルセルRNA-seq解析を用いて,NormalからOED,SCC in situ,SCCへ至る,3つの過程(がんの微小環境)におけるターゲット分子の検索を実行する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)『モデル動物によるLBC法を用いた試料採取』舌癌高感受性DAラットに4NQOを飲用水で発がん実験を行い,LBC法で検体を採取する.同一個体で継続的に病変部を順次観察しながら,各個体を2週間隔で舌病変から採取をして標本を作製し診断する.Papanicolaou染色で標本作製し,専門医がベセスダシステムに従い,前癌病変であるLSIL・HSILを対象に正常と比較検討を行い,同時に遺伝子解析用のDNA/RNAの抽出.
2)『各発がん段階における細胞診・組織診・免疫染色』各発がん段階における症例で,生検から手術材および術後の再発など同一患者の標本で, LBC法による細胞診のPapanicolaou染色や免疫染色を100症例実施.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進する方策としては,各発がん段階における“scRNA-seq解析”である.ヒト舌癌の各段階(過形成・上皮性異形成・上皮内癌・癌) 100症例の検体は, scRNA-seq解析を行い,特異的遺伝子や発現の差異から見出す.また候補遺伝子解析と同様に免疫染色の標本で発現を比較し,未知の病理診断マーカーと分子標的候補を見出す.
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