Development of a Mechano-sensing Direct Composite Restoration Using a Small THz Chip
Project/Area Number |
23K09202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
保坂 啓一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (80451946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 隆章 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 教授 (90600651)
米倉 和秀 徳島大学, 病院, 助教 (90881540)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | テラヘルツパルス / 生体接着性材料 / コンポジットレジン / メカノセンシング / 超小型チップ / メカノシンシング / 非破壊 / 接着 |
Outline of Research at the Start |
申請者らは、良好な物質透過性と空間分解能を併せ持つ、テラヘルツ(THz)波(周波数0.1から10THz)を用いて、う蝕歯内部や、接着界面の非破壊イメージングを実証した。ただし,依然として深部方向に検出限界が存在し、さらなる非破壊診断法実用化に向けた障壁が存在することから,高解像度と高速度イメージングをもたらす高強度出力THzパルス発生チップを用いて、コンポジットレジン修復内部に超小型THzマイクロチップを配置することで、深部物理的情報を内部から外部へ伝達し,内部非破壊イメージングが可能な、高次機能メカノセンシングコンポジットレジン修復法の創出を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
従来のテラヘルツ(THz)波を用いた非破壊イメージング技術は、その良好な物質透過性と空間分解能により、う蝕歯内部や接着界面の評価に有効であることが示されている。しかし、深部方向の検出限界により、高度な非破壊診断技術の実用化には障壁が存在している。本研究では、修復部内に埋め込んで使用可能な高強度出力を持つ超小型THzパルス発生チップの開発と、これを活用した新たな非破壊高次センシング法の確立を目指している。今年度の研究では、特定の周波数と強度を持つテラヘルツ(THz)パルス発生装置を用いて、0.26THzのテラヘルツ波を発生させ、歯科修復材料であるコンポジットレジンディスクを0.5mm、1.0mmから1.0mm刻みで6.0mmまでの厚さのコンポジットレジン10種類の透過性を湿潤状態で検証した。ウェーブ損失(dBm)が6mmの試料でも7.0程度であり、情報伝送が可能であることを実証した。また、色調や強化ファイバー繊維の有無、フィラー含有量の有無による影響はほとんど認められなかった。次年度は、研究者間の知識共有と技術習得を促進し、超小型のTHzマイクロチップをコンポジットレジン修復材内に配置し、バックスキャッタリングモードで使用することで、内部から外部へと物理的情報を伝達するセンシングシステムの開発を目指す。このシステムにより、高解像度かつ高速でのイメージングが可能となり、内部の非破壊イメージングを実現することで、歯科治療材料の評価と修復センシング手法の向上に貢献することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は国際共同研究として進行中であり、概ね順調に進展している。Massachusetts Institute of TechnologyのResearch Laboratory of Electronicsとの共同研究で、最新の修復物に埋め込み可能な超小型1から2平方ミリメーターサイズの半導体超小型チップを用い、高周波数の0.26THzのテラヘルツ波を使用して、0.5mmから6.0mmの厚さを持つ10種類のコンポジットレジンの湿潤状態での透過性を検証し、透過が可能であることを実証した。次年度は、研究者間の知識共有と技術習得をさらに促進し、効率的な実験を実施することにより、同波長のテラヘルツ波を使用したマイクロテラヘルツチップの開発を進めることとなる。また、バックスキャッタリングモードでの内部診断技術の探索が期待される。今後も引き続き共同研究推進と基盤構築に努め、歯科医療におけるテラヘルツ波の応用に向けた研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の進展には、国際共同研究の枠組みをさらに強化し、テラヘルツ波技術の先進的応用を目指すことが重要である。今後の研究推進方策として、以下の点を重視している。技術開発の加速を図るため、当面の課題として、超小型THzパルス発生チップの性能向上と、バックスキャッタリングモードを使った内部診断技術の実用化が挙げられる。これらの技術を用いた高精度な非破壊イメージングの可能性を広げるために、チップのさらなる小型化と電力効率の改善、イメージングの精度を高めるアルゴリズム開発に注力する必要がある。国際共同研究の拡大を目指し、MITとの協力関係を深化させると同時に、ヨーロッパやアジアの研究グループとの新たなパートナーシップを構築し、技術交流を活発化させる。多角的な視点からのフィードバックを得て、研究の質を向上させることが可能となるものと期待される。データ共有と知識の普及に努め、研究データの共有プラットフォームを構築し、国際的な研究ネットワーク内での情報交換を効率化する。研究成果は定期的に学術誌や国際会議で発表し、技術の透明性を高め、外部からの意見を積極的に取り入れる。人材育成と交流を強化し、若手研究者や学生の交流プログラムを充実させる。短期の研修やワークショップを定期的に開催し、最新のテラヘルツ技術に触れることができる環境を整える。持続可能な研究環境の構築に努め、研究資金の確保をはじめとする基盤強化に取り組む。国内外の研究助成プログラムや産学連携による資金調達の可能性を追求し、安定した研究運営を目指す。これらの方策を通じて、テラヘルツ波技術を用いた歯科医療への応用開発を推進し、より実用的な診断・治療法の創出を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)