Development of a novel photodynamic therapy for peri-implantitis using nanocarbons and near-infrared light
Project/Area Number |
23K09266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 恵理 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (10722019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20210627)
高野 勇太 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (60580115)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ナノカーボン / 近赤外光 / 光線力学療法 / インプラント周囲炎 / インプラント / カーボンナノホーン / 骨再生 / 抗菌的光線力学療法 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,CNHsにrTPAを修飾したCNH-rTPAを作製する.このCNH-rTPAを患部に注入留置し,口腔粘膜を透過可能な近赤外光を照射することによって殺菌効果を得ることが可能と考えた.本研究ではインプラント周囲炎に対して,rTPA-CNHを安全かつ効果的な光線力学療法へと応用することを目的とし,以下について検索する. 1.効率的に1O2を発生させるrTPA-CNHsの開発 2.rTPA-CNHsの殺菌効果の検討 3.rTPA-CNHの局所留置後の周囲組織への移行性評価
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Outline of Annual Research Achievements |
カーボンナノホーン(CNHs)とは,グラフェンシートからなる直径2~5nm,長さ40~50nmの角状の物質であり,数千本が集合し直径100nm程度の球形の構造を形成している.CNHsは,組織中の吸収や散乱が少ない近赤外光(波長700-1200 nm)を利用して高い光線温熱効果を示す次世代ナノ材料として近年注目を集めている.我々は,「ポルフィリン化合物を分子改良することにより710nmの光で一重項酸素(1O2)を発生し,高い光線力学効果を示す分子(π共役拡張ポルフィリン(rTPA))」をCNHsに担持することにより,インプラント周囲炎の近赤外光治療への応用を検討した. 本年度は,効率的に一重項酸素を発生させるrTPA-CNHsを開発し殺菌効果の検討を行った.同量のアミノ基修飾CNHs(CNH-NH2)とrTPAを超音波にて分散させ,攪拌,ろ過洗浄後,真空乾燥し,CNH-rTPAを得た.CNH-rTPAを,ジメチルスルホキシド(DMSO)に分散した後に生理食塩水にて希釈しCNH-rTPA分散液とし一重項酸素量を測定した.Streptcoccus mutans ,Aggregatibacter actinomycetemcomitance の懸濁液にCNH-rTPA分散液を添加し,LED光照射後のColony Forming Unit (CFU)を測定した.CNH-rTPAは,近赤外光照射によって一重項酸素を発生し,SmおよびAaに対して殺菌作用を有することが明らかとなった.また,CNH-rTPAは,一般的に使用されているインドシアニングリーンよりもはるかに優れた光耐久性を示した.今後さらに,合成方法等の改良により,一重項酸素発生量の増強を検討している.また,生体応用の可能性を検討するためrTPA-CNHの局所留置後の周囲組織への移行性評価を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,rTPA-CNHsの合成に成功した.熱重量分析(TGA),吸収・赤外分光(IR)スペクトル測定にてrTPA導入量を確定し,Aggregatibacter actinomycetemcomitance への効果が示された.本研究成果はChemical Communications誌に掲載され,日本化学会104春季年会で発表しており,当初の研究計画通り順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
rTPA/CNHをラットの皮下組織もしくは口蓋部に埋入し,近赤外光を照射した後の組織観察を行う.また,実際にラット歯肉縁下に埋入した後の組織の変化を観察する.以上よりin vivoにおける安全性の評価を行った上で今後の臨床応用について検討する予定である.また本研究はCNMsのバイオ応用では世界的な第一人者であるAlberto Bianco(フランスCNRS)との海外共同研究でありCNHsのみならず,グラフェンやカーボンナノドットなどを用いてさらに効果が高く生体適合性の高い物質を開発する予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)