トポロジー最適化とレーザーピーニングによる補綴装置フレームワークのデジタル製作
Project/Area Number |
23K09304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
大久保 力廣 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10223760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新保 秀仁 鶴見大学, 歯学部, 学内講師 (40514401)
鈴木 恭典 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (70257335)
栗原 大介 鶴見大学, 歯学部, 学内講師 (70535773)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 最適構造設計法 / レーザーピニング / ジェネラティヴデザイン / CAD/CAMデンチャー / フルデジタルワークフロー |
Outline of Research at the Start |
本研究は,「設計空間上の制約,荷重,拘束条件の下で最も効率の良い材料分布を人工知能(AI)にデザインさせる最適構造設計法」を補綴装置フレームワークのCAD/CAM製作に導入し,「レーザーパルスを金属表面に照射し,材料表面に圧縮残留応力を付与する表面改質技術」であるレーザーピニングを施して,フレームワークを製作する.その後,補綴装置装着状態を想定した口腔諸組織の有限要素応力分析と補綴装置の力学的検証を行うことで,各症例に応じた最適な補綴装置製作法を究明する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,「設計空間上の制約,荷重,拘束条件の下で最も効率の良い材料分布を人工知能(AI)にデザインさせる最適構造設計法」を補綴装置フレームワークのCAD/CAM製作に導入し,「レーザーパルスを金属表面に照射し,材料表面に圧縮残留応力を付与する表面改質技術」であるレーザーピニングを施して,各症例に応じた最適な補綴装置製作法を究明する.いわゆる,補綴装置のフルデジタル製作システムの中にFEM解析を多数回自動で繰り返す構造最適化手法をルーティン化し,レーザー焼結積層造形に製作されたフレームワークの表面加工法としてレーザーピーニング法を応用することにより,構造計算と表面改質により破損,変形しない補綴装置製作のフルデジタルワークフロー構築の製作術式を開発,応用することを目的に実施することとした. 申請当初の計画では,初年度に補綴装置フレームワークに使用する材料の選択および基本的な義歯の設計やクラスプの設計行い,耐久性に関する基礎研究を実施する予定であったが,CAD/CAM用金属材料の選択に際し,本年度はCo-Cr合金粉末を用いて,積層造形クラスプを製作し,手研磨15分,乾式電解研磨30分,湿式電解研磨40分,バレル研磨50分,ショットピーニング20秒(50 μmジルコニア粒子),積層造形とミリングによるハイブリッド加工の6条件の研磨法を用いて 試験片を既知の研究に基づいて,クラスプ着脱試験に用いた形態とで製作した.その後,シミュレーション実験は既知の研究を参考にクラスプの適合性試験,表面粗さ測定とクラスプの着脱試験による初期維持力の測定し解析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究申請当初は,初年度に補綴装置フレームワークに使用する材料の選択および基本的な義歯の設計やクラスプの設計行い,耐久性に関する基礎研究を検討する予定であった. しかし,補綴装置フレームワークに使用する材料の選択にあたり純Ti粉末の認可承認がまだ得られていないため,本年度は認可の得られているCo-Cr合金粉末を用いて,積層造形による既知の研究に基づいたクラスプの形態試料を製作し,6種類の研磨法による適合精度,表面粗さと初期維持力に関する基礎的検討を行った.その結果,手研磨と乾式電解研磨の表面粗さ値は,すべてのクラスプ試料より有意に低い結果となった.全クラスプの鉤尖,鉤肩,レスト部の間隙は80から140 μmであり,すべての表面処理法間において有意差は認められない結果となった.従来の手研磨とショットピーニングが最も低い維持力を示し,ハイブリッド加工とバレル研磨が他の表面処理法と比較して有意に高い維持力を示した. 特に乾式電解研磨は従来の手作業による研磨とほぼ同様の良好な表面性状を示した. 今回の研磨条件で表面処理された積層造形クラスプはすべて臨床応用上,許容できる適合精度と維持力を示したが,加工条件は慎重に選択するべきであると考えた. その結果を日本デジタル歯科学会第14回学術大会と日本補綴歯科学会第132回学術大会と令和5年度公益社団法人日本補綴歯科学会西関東支部学術大会で発表した.
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Strategy for Future Research Activity |
補綴装置フレームワークに使用する新たな材料の選択および基本的な義歯の設計やクラスプの設計行い,耐久性に関する基礎研究の検討を行うため,CAD/CAM用金属材料を選択し,試験片を製作する.試験片は既知の研究に基づいて,クラスプ着脱試験に関しては初期維持力のみならず,繰り返し着脱試験を行い,維持力の減衰を検討する.また,繰り返し疲労試験に用いる形態で試料を製作し,片持ち梁形式による疲労試験を行う. その後,試験片にピーニング処理(レーザーピーニング,ショットピーニング)を施した試料群と乾式電解研磨処理群のシミュレーション実験を行う.シミュレーション実験は既知の研究を参考にクラスプの適合性試験とクラスプの着脱試験による維持力の測定および片持ち梁形式による疲労試験を行う.また,ピーニング処理後の残留応力を測定する.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)