Project/Area Number |
23K09342
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
間 奈津子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90615379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 俊文 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00222612)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | iPS細胞 / Hadju-Cheney症候群 / 破骨細胞分化 / ドラッグデリバリー |
Outline of Research at the Start |
Hajdu-Cheney 症候群は、炎症を伴った末端骨溶解症を認める常染色体顕性遺伝子疾患である。脊椎異常や進行性骨破壊、重度の骨粗鬆症、歯科領域においては異常な齲蝕、重度の歯周病や口蓋裂、歯の早期喪失を認める。このように臨床症状は多岐に渡り、患者ごとに異なる症状を呈するため、診断が困難である。さらに患者の生活の質QOL に影響を及ぼす重度の遺伝子疾患であるが、確立された有効な治療法はない。そこで、本疾患発症メカニズムを患者由来のiPS 細胞から解明する。さらに、病態に基づく新奇治療法を薬剤ライブラリーで検索し、DrugRepositioning により有効薬剤を同定、治療法開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
Hajdu-Cheney症候群は、痛みや腫れを引き起こす炎症を伴った末端骨溶解症をしばしば認め、また圧迫骨折や変形などを含む脊椎異常や扁平頭蓋底などの進行性骨破壊をきたす。特に口腔内の症状として、重度の骨粗鬆症や早期歯牙脱落が知られている。しかし、現在までに確立された有効な治療法はない。 そこで我々が樹立した遺伝子変異を有する患者由来のiPS細胞を用いて、Hajdu-Cheney症候群の発症メカニズムの解明、薬剤ライブラリーを応用したDrug Repositioning、シングルセル解析による候補有効薬剤メカニズムの楊ら的解析を行うことで本疾患と骨粗鬆症に対する有効的な薬剤候補を同定し治療法のは衣鉢に結び付けることを目的としている。 本年度は、2022年までの科学研究費により樹立した遺伝子疾患変異を有する患者由来のiPS細胞を用いて、骨粗鬆症と同じような骨破壊が起きているかを細胞レベルで確認している。健常なヒトiPS細胞とHajdu-Chechey症候群由来のiPS細胞をマクロファージへ分化誘導し、その後RNAKL、m-CSFを添加し14日間の培養を経て、破骨細胞分化誘導を行った。今のところ大きな有意差を認めることはないが、Hajdu-Cheney症候群由来iPS細胞では、他のiPS細胞と比較すると、破骨細胞への分化傾向が強いことが認められた。 このことから、添加する試薬量や濃度、培養期間の調査を行い、破骨分化誘導に適した条件を決定した上で、今後の研究を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の研究予定として、主にHajdu-Cheney症候群の発症メカニズムの解明に焦点をあて実験を遂行した。 HC iPSおよびコントロールとしてヒト人工多能性幹細胞株(HPS4290)を用い、STEMdiff Monocyte Kitで14日間培養し、マクロファージ分化を誘導した。HC iPSおよびHPS4290間において、マクロファージ分化をCD45+CD14+CD11b+を指標としたフローサイトメトリー法で確認した。その後、RANKL・M-CSF刺激を14日間行い、破骨細胞分化誘導を行った。破骨細胞分化・骨吸収活性について蛍光標識リン酸カルシウム固層化プレートを用いた蛍光強度、TRAP染色、qPCR法を用いて比較した。(結果)樹立したiPS細胞は未分化マーカーの発現し、三胚葉分化能を持HC iPS細胞が得られた。HC iPSおよびHPS4290から誘導されたマクロファージ数はともに全細胞中の約50%と同定度であり、本実験条件下でマクロファージ分化能に差は認められなかった。しかし、破骨細胞分化では、HC iPSの方がTRAP+の破骨細胞数が多く認められた。骨吸収活性法により検討した骨吸収能もコントロールに比較し強かった。蛍光強度測定においてもHC iPSで強い蛍光強度を認めた。HC iPSで、マクロファージおよび破骨細胞分化系を確立できた。 そのため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の研究予定は、Hajdu-cheney症候群iPS細胞でより強い破骨細胞分化を認めるか、添加する試薬の量や濃度、培養期間などを検索し、よりより条件を決定する。 さらに、薬剤ライブラリーを用いて有効薬剤の候補を同定する。薬剤投与後、破骨細胞分kなを誘導し、TRAP染色で破骨細胞分化誘導抑制効果のある薬剤を同定する。
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