Project/Area Number |
23K09394
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡部 一登 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50801453)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 放射線性顎骨壊死 / エクソソーム / 骨髄由来間葉系幹細胞 / 酸素環境 |
Outline of Research at the Start |
放射線治療は頭頸部がんに対して高い治療効果を有するが、様々な有害事象を必発する。特に晩発性の放射線性顎骨壊死は著しくQOLを低下させるにも関わらず、未だ治療法が確立していない。昨今、難治性疾患に対して、間葉系幹細胞が分泌するエクソソームを用いた新たな治療法が期待されている。エクソソームの組成は培養環境に依存するとされており、本研究では放射線性顎骨壊死をターゲットにして酸素環境が及ぼす影響を最適化し、エクソソームを用いた新たな治療法を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療は頭頸部がんに対して高い治療効果を有するが,口腔粘膜炎や口腔乾燥等の有害事象を必発する.特に晩期に発症する顎骨壊死(ORNJ)は著しくQOLを 低下させるにもかかわらず,未だ治療法は確立していない.研究代表者の最終目的は,難治性疾患であるORNに対して,ヒト骨髄間葉系幹細胞(MSCs)由来エクソソーム(EVs)を用いた治療法を開発することである.培養環境により,MSCsは遺伝子発現や細胞挙動が変化する.特に酸素環境により,EVsの組成が変化することに本研究では着目し,ORNJに対して優れた治療効果を示すEVsを分泌する最適条件を探索する. MSCsを20%,10%,2%O2の各酸素環境下で培養した後,培養上清から超遠心法によりEVsを回収した.粒径は約100nmであり,ウエスタンブロット法で特異的表面抗原であるCD63,CD81,CD9 を確認した.また透過型電子顕微鏡により形態学的評価を実施した.各環境下で回収したEVsの分泌量を比較した. 現在は,放射線照射したラットMSCsと各環境下で回収したEVsとの共培養による効果に関する評価を開始している.評価項目として,分化能および遊走能,増殖能,血管新生能としている.分化能として, 共培養したラットMSCsを骨芽細胞,脂肪細胞へ分化誘導後にアリザリンレッドS染色,オイルレッドO染色により評価する.遊走能および増殖能は,Gap Closureアッセイ,MTTアッセイで評価する.血管新生能は,各EVsとヒト臍帯血静脈内皮細胞との共培養によるTube formation assayにより評価する.分化能や血管新生能について,骨および血管関連遺伝子であるRunx2,OCN,VEGF-α等の発現量をRT-PCR法でも評価する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
進捗状況が遅延していることの最大の理由として,研究代表者の研究環境が変わったことが大きい.また,現在着手している実験内容を実施することに支障はないが,安定した結果が得られておらず,テクニカルエラー等の問題点の確認をしている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在着手している内容は時間を要し,テクニカルエラーも生じやすい.前所属施設の研究者に相談することは容易であり,現在の所属施設に本研究における手技,内容に精通している研究者が所属しており,協力体制が整っている.定期的なミーティングを開催し,問題点を随時解決し,研究を推進する予定である.
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