Project/Area Number |
23K09415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
阿部 崇晴 広島大学, 病院(歯), 助教 (20806682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 翔太 広島大学, 病院(歯), 助教 (10881261)
谷本 幸太郎 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20322240)
國松 亮 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40580915)
麻川 由起 (丹根由起) 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (50526241)
角 伊三武 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (50846847)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 培養上清 / 歯根吸収 / SHED / HCEM |
Outline of Research at the Start |
矯正歯科治療中に生じる医原性障害の一つとして歯根吸収が挙げられる。これまでに、歯根吸収の進行を抑える方法は確立していない。我々は、乳歯由来間葉系幹細胞の培養上清(SHED-CM)に骨再生能を有していることを解明した。本研究では、SHED-CMを移植することで、歯根吸収の発症を予防する方法を確立することを目的とする。抽出したSHED-CMをヒトセメント芽細胞(HCEM)およびヒト低分化セメント芽細胞(HPL)に添加し、その影響について調査する。また、歯牙移動モデルラットにSHED-CMを投与し、その歯根吸収抑制効果について検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
矯正歯科治療中に生じる医原性障害の一つとして歯根吸収が挙げられる。これまでに、歯根吸収の進行を抑える方法は確立していない。SHEDの培養上清である、SHED-CMには様々なサイトカインが含まれており、これまでに骨再生能を有することを明らかにした。 切歯と第一大臼歯に50gのニッケル・チタンクローズドコイルスプリングを装着し牽引を行った歯根吸収モデルラットを用いた。尾静脈よりSHED-CMを投与し、歯根吸収の抑制効果について検討を行った。SHED-CMは10kDa Milliporeを用い40倍に濃縮したものを用いた。コントロール群には尾静脈よりα-MEMの投与を行った。マイクロCTを用い、歯冠の移動距離を算出し比較を行ったところ、有意差は認められなかった。また、第一臼歯遠心頬側根、歯根中央部について、組織学的に評価を行った。組織切片はオールインワン機構顕微鏡BZ-X800を用い観察をおこなった。SHED-CMを投与した群において、歯根吸収の抑制効果が認められた。TRAP染色により破骨細胞数の評価を行ったところ、破骨細胞数の減少が認められた。また、免疫組織学的に評価を行った結果、SHED-CM投与群において、RANKL、TNFα、IL-1βの発現の減少が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SHED-CMをラットに投与することで、歯根吸収を抑えるという、良好な結果が出ており、順調に進行していると考えられる。今後、ヒトセメント芽細胞を用いて、実験を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
また、歯周組織構成細胞として、ヒトセメント芽細胞株を用いて以下の検討項目を行う。SHED-CM添加を行った際の細胞増殖への影響について、MTS assay、BrdU assayを用いて解析する。基質産生能の検討では、SHED-CM 添加を行った際の骨代謝マーカーおよび 骨吸収マーカーの発現レベルについて定量PCRを用いた遺伝子解析および定量Western blot解析を行う。さらに、ALP定量およびCa量を定量評価するとともに、アリザリンレッド染色法にて石灰化能の検討を行う。 また、機械的刺激および炎症性サイトカイン添加時におけるSHED-CMの影響の解明として、ヒトセメント芽細胞を培養後、SHED-CMを添加する。その後、細胞伸展装置を用いて、機械的な伸展力を負荷する。10-20kPaの陰圧を30サイクル/分の周期条件で12-48時間負荷する。細胞および上清を回収後、炎症性サイトカイン、骨吸収マーカーの発現について、定量PCRによる遺伝子解析および定量Western blot解析を行う。また、in vitro 歯根吸収モデルを用いて、各細胞を培養後、機械的圧迫力を付与し同様の研究を行う。さらに、1L-βを添加し、炎症を惹起させ、SHED-CM添加が、炎症性サイトカイン発現にどのような影響を及ぼすか同様の検証を行う。
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