Project/Area Number |
23K09448
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
石川 美佐緒 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90582445)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
和田 悟史 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20581119)
小寺 稜 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (80823715)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 歯髄 / 歯根膜 / 高リン酸血症モデルラット / リン酸 / ピロリン酸 / 異所性石灰化 / 線維芽細胞 |
Outline of Research at the Start |
高リン酸血症によりリン酸が血管平滑筋細胞内へ流入することで形質転換し異所性石灰化を促し動脈硬化を引き起こすことが分かっていることから、歯根膜線維芽細胞と歯髄細胞でリン酸濃度感受性が異なるのか探索すべく、歯根膜線維芽細胞は歯髄細胞よりもリン酸刺激による異所性石灰化への耐性を持ち、歯根膜の石灰化による骨性癒着を阻止しているとの研究仮説を立て、in vivo、in vitro実験を用いて検証を行うことを目的とする。本研究結果より歯根膜線維芽細胞の石灰化抑制制御機構についての新しい基盤的データが構築され、生体内の異所性石灰化に対する治療薬開発へ寄与する見識が提示できると考える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
初めに10週齢ラットを4週間または6週間0.75%アデニン添加制限食で飼育し高リン酸血症モデルラット(実験群)(Nephron. 1986; 44: 230-4)を作製し、通常食で飼育したラット(対照群)の両者の上顎臼歯部試料をマイクロCT撮影後、切片を作製し組織染色(H-E染色)とマイクロCT画像解析データを用いて歯髄結石とセメント粒の発生時期・発生頻度について観察、比較をおこなった。 モデルラットは、4週間の実験群で血清リン酸(Pi)濃度は3.8mM/Lで対照群のそれ(Pi: 3.1mM/L)よりわずかに上昇していた。6週間の実験群で血清Pi濃度は6.8mM/Lであり、高リン酸血症モデルラットの作製ができていることを確認した。そして、マイクロCT画像解析と組織切片の観察より歯髄結石の発生率は対照群では30%であったが、4週間の実験群で90%と有意差を示した。しかし、セメント粒の発生は全ての群で観察できなかった。また、対照群の同部位の切片を用いて細胞内外のPi・ピロリン酸(PPi)の恒常性維持に欠かせないナトリウム依存性リン酸トランスポーター(Pit-1, 2)、PPi産生酵素(ENPP1)やPPi輸送タンパク(ANK)の免疫染色をおこない、歯髄腔内でのPit-1の強い陽性反応を確認した。 そして、次年度のin vitro実験で用いるラット歯髄と歯根膜の培養細胞のため、6週齢ラット切歯からそれらの細胞を採取し継代培養を開始した。標的細胞採取手技の確立のために、両細胞の特異的遺伝子の発現解析をおこない、初代培養細胞を獲得していることが確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歯髄や歯根膜の初代継代培養に成功し、in vitroの実験が順調におこなえるようになってきた。
|
Strategy for Future Research Activity |
初めにin vivo実験では実験群のモデルラットの切片を用いたPit-1, 2、ENPP1、ANKの免疫染色をおこない、本年度の対照群の免疫染色結果と比較検討する予定である。 in vitro実験では採取した歯髄と歯根膜の培養細胞を用いて、細胞内外のPi・PPiの恒常性維持に関わる遺伝子の発現を比較し、それら細胞の恒常的な発現の特徴について検討する。 その後、Pi濃度を上げた培養液(Pi濃度:0.9mMから6.0mM)で培養をおこない石灰化物形成の時期について比較検討する。また、それら細胞より抽出したRNAを用いてPi・PPiの恒常性維持に関わる遺伝子発現の変動について、加えて、細胞間での発現の相違について経時的な解析をおこなう予定である。
|