Project/Area Number |
23K09486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
鈴木 礼子 奥羽大学, 歯学部, 准教授 (90333723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 元 奥羽大学, 歯学部, 准教授 (90291343)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 頭部神経堤細胞(CNCC) / バルプロ酸(VPA) / 上皮間葉転換(EMT) / delamination / migration / Sox9 / Sox10 / 頭部神経堤細胞 / プラコード / バルプロ酸 / 三叉神経 / 顔面神経 |
Outline of Research at the Start |
自閉症スペクトラム(ASD)では、口腔内の痛覚鈍麻と味覚過敏が併発することがある。三叉神経の痛覚を司る一般体性感覚ニューロンは頭部神経堤細胞(NCC)に由来する。一方、顔面神経の味覚を司る特殊感覚ニューロンはプラコード細胞に由来し、その軸索伸長は頭部NCCに誘導される。本研究は、頭部神経堤形成期に母獣を介してバルプロ酸(VPA: ASD誘発因子)を投与したラット胎仔を用い、「母胎内VPA曝露により、頭部NCCによるプラコードニューロンの誘導が撹乱され、それが先天的な味覚過敏の一因となる可能性が高い」との仮説の検証を試みるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
排卵時刻がほぼ斉一なため、摘出時刻により、胎仔の体節数に基づいた発生ステージ(S: somite stage)を揃えることが可能な Iar: Wistar-Imamichi ラットを用い、胎齢8日(E8)夜10時(頭部神経堤形成開始直前)に、実験群はバルプロ酸(VPA)/生理食塩水溶液(500mg/kg)を、対照群は生理食塩水のみを母獣に単回背部皮下投与した。その後、次の(1)-(3)の実験を行った。 (1)E9胚(S4-S7)において、頭部神経堤の上皮間葉転換(EMT)、すなわち、頭部神経堤細胞(CNCC)の形成に関与する Sox9 のホールマウント in situ ハイブリダイゼーション(WISH)、(2)E10-E11胚(S9-S30)において、CNCCの移動マーカーである Sox10 のWISH、(3)E12胚(S28-S42)において、抗neurofilament抗体を用いたホールマウント免疫染色(WIHC)。 これら実験の主な結果を以下に記す。 (1)VPA投与群では、中脳から後脳前方(ロンボメア1, 2)における Sox9陽性CNCCの減少傾向が見られ、その領域におけるCNCCの形成、もしくは、形成直後の生存に異常が生じたことが示唆された。 (2)VPA投与群では、ロンボメア1-4から delamination し、将来的に三叉神経と顔面神経の軸索伸長に寄与することが予想される Sox10陽性CNCCの局在に攪乱が見られ、三叉神経節や顔面神経節から伸びる軸索突起の到達部位にも影響が出ることが示唆された。 なお、上記(3)の実験結果、すなわち、CNCC由来の脳神経の軸索伸長にVPAが及ぼす影響についての詳細な解析は、まだ終了していないが、前述の Sox10陽性CNCCの挙動を反映するような、正常とは異なる部位への軸索伸長がいくつかのサンプルで見つかっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
delamination 直後から移動中の頭部神経堤細胞(CNCC)の有用なマーカーとして用いることができ、さらに、神経細胞やグリア細胞への分化運命の定まった CNCC のマーカーとしても有用である Sox10 のホールマウント in situ ハイブリダイゼーション用 mRNA プローブの作製に手間取ったため。そのため、Sox10 の局在変化をふまえた上で実施するべき、VPAによる脳神経の軸索伸長攪乱の解析も遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 胎齢8日(E8)夜10時にバルプロ酸(VPA) 500mg/kg を Iar: Wistar-Imamichi ラット母獣に単回背部皮下投与した後、E9-E12において胚を摘出し、以下の実験を実施する。 (1)E9胚において、細胞死や細胞増殖能のマーカーを用いて、中脳からロンボメア(R)1, 2における上皮間葉転換(EMT)直後の頭部神経堤細胞(CNCC)の減少傾向を検証する。 (2)E10-E11胚において、正常ではR2より後方の神経上皮に発現(特にR3とR5で強く発現)すると共に、R4から第二鰓弓に移動するCNCCに発現する Hoxa2 のホールマウント in situ ハイブリダイゼーション(WISH)を実施し、VPAがロンボメアの分節構造に及ぼす影響、または、Hoxa2陽性CNCCのdelaminationや移動に及ぼす影響を解明する。さらに、Otx2、Krox20、Fgf8などの発生関連遺伝子転写産物の発現解析も検討する。 (3)E12胚において、成熟ニューロンマーカーである抗neurofilament抗体や未熟ニューロンマーカーである抗β tubulin III 抗体を用いたホールマウント免疫染色 (WIHC)を実施し、VPA曝露によって、三叉神経および顔面神経の軸索のネットワークが、どのように攪乱されるのかを解明する。さらに、E12胚の三叉神経節あるいは顔面神経膝神経節に蛍光色素を挿入して神経経路トレーシングを行い、三叉神経と顔面神経の中継核への投射に対するVPAの影響を解析する。 2. E8夜10時にVPA 500mg/kg を Iar: Wistar-Imamichiラット母獣に単回投与した後、摘出したE9-E10胚の頭部神経堤をDiI標識してから30時間全胚培養して細胞追跡実験を実施し、VPAがCNCCの移動に及ぼす影響を in vitro で検証する。
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