混迷を極めるインプラント医療現場を救うエビデンスに基づいた新規細菌検査法の確立
Project/Area Number |
23K09516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
村上 洋 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (20256895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
續橋 治 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (80333110)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Rothia mucilaginosa / 口腔細菌叢 / インプラント周囲炎 / 細菌検査 / Rothia |
Outline of Research at the Start |
様々な生体試料から本菌を確実に検出・分離するための選択培地を開発することにより,生体内におけるR. mucilaginosaの詳細な分布と疾患との関連性を調査することが可能となる。また,万人の口腔で棲息している常在菌で,かつ健常インプラント周囲粘膜溝において優勢な細菌を標的とし,その細菌を健常指標とした検査法の確立を目指す本研究は,学術的独自性と創造性に富んだ研究テーマであると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、インプラント周囲溝滲出液などのヒト口腔試料を対象としたRothia mucilaginosa選択培地の開発とその有用性の検討を行った。まず、ヒトから得られたインプラント周囲溝滲出液などの口腔試料を用いるため、日本大学松戸歯学部の倫理審査委員会に本研究の申請を行い、承認を得た。承認後に唾液などの口腔試料を対象としたR. mucilaginosa菌選択培地の開発を行った。既存のRothia属菌選択培地に、ヒト唾液試料を接種・培養後、選択培地上に発育したRothia属菌以外の口腔細菌を目的外菌として分離操作を行い、その分離菌株の純培養と菌株のストックを行った。当研究室で保有しているR. mucilaginosa認定株2株を用いて、最も発育に適した基礎培地の検討を行った。その結果、BHI-Y培地に本菌が良好な発育を示したために、これをR. mucilaginosa選択培地の基礎培地とした。分離した目的外菌の複数株と R. mucilaginosa認定株2株に対して、抗菌薬ディスクを用いた薬剤感受性試験を実施した。それにより、目的とするR. mucilaginosaの発育を阻害せず、かつ目的外菌のみの発育を阻害する抗菌薬の選定を行った結果、NaF、硫酸カドミウム、コリスチン、セレナイトを選んだ。また、Rothia属菌の中で R. mucilaginosaはセレナイトに対して非感受性であるとともに、培地上で赤色の集落を形成するため、を選択的に黄色化させるように工夫を凝らした。以上の試薬で構成された選択培地を作製して、3名から採取されたインプラント周囲溝滲出液をその培地に接種・培養後、実際の臨床で本選択培地が有用であるか否かを検討した。本選択培地は、目的とするR. mucilaginosa以外の口腔細菌の発育を著しく抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R. mucilaginosaの発育・培養に関しては、事前に文献等の調査および予備実験を行っていたために、研究に供する本菌の培養特に問題なく行うことが可能であった。また抗菌薬感受性試験を行った結果、R. mucilaginosaが感受性を示さず、代表的な口腔細菌が感受性を示す抗菌薬を複数見つけることが出来たことで、インプラント周囲溝滲出液等の口腔試料を対象としたR. mucilaginosaを分離・検出するための選択培地の開発はスムーズに行うことが可能であった。さらには、申請者らはこれまでに Aggregatatibacter actinomycetemcomitans、Corynebacterium matruchotii、Microbacterium属菌、Rothia dentocariosa、Rothia aeriaなどといった病原性をもった口腔細菌を分離・検出するための複数の選択培地を開発した経験があり、これらのことも本研究課題が概ね順調に進展している理由 として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究協力に同意が得られた被験者50名(予定)から採取したインプラント周囲溝滲出液試料を適当な濃度へ段階希釈し、令和5年度に開発した選択培地へ接種し、当研究室に設置され ているインキュベーターにて培養を行う。総菌数に対する比率も算定するために総菌用培地にも同様にインプラント周囲溝滲出液試料を適当な濃度へ段階希釈し、接種・培養を行う。 総菌用培地にはCDC羊血液平板培地を用いる予定である。総菌用培地は、当研究室に設置されている嫌気培養装置を用いた嫌気培養を行う。培養後に、培地上に形成された集落数から集落形成単位(CFU)を算定することにより菌数算定を行う。この結果により、口腔におけるR. mucilaginosa保菌者率、インプラント周囲溝滲出液中の総菌数に対するR. mucilaginosa菌の比率を求める。これにより、インプラント周囲溝内における本菌の分布を調査する。また病態別にR. mucilaginosa数の相違を検索する予定である。菌種同定は、R. mucilaginosa特異的プライマーを設計し、PCR法によって行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Investigation of Bacteria Species Most Involved in Peri-Implantitis2023
Author(s)
Hiroshi Murakami, Osamu Tsuzukibashi, Akira Fukatsu, Yuji Takahashi, Keisuke Idei, Keisuke Usuda, Mana Fuchigami, Chiaki Komine, Satoshi Uchibori, Koji Umezawa, Sachiyo Hayashi, Takashi Asano, Masanobu Wakami, Taira Kobayashi, Masahiko Fukumoto
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Journal Title
Open Journal of Stomatology
Volume: 10
Issue: 10
Pages: 353-366
DOI
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Peer Reviewed / Open Access