Project/Area Number |
23K09552
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
林 宏祐 大分大学, 医学部, 特任助教 (40938990)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | クリニカルイナーシャ / 心不全 / アプリ / ナッジ / 慢性心不全 / デジタルトランスフォーメーション |
Outline of Research at the Start |
心収縮力の低下した心不全(HFrEF)においてはguideline-directed medical therapy(GDMT)が再入院率や予後を改善させるにも関わらず、薬物の導入率及び適正用量の達成率が高くないことが問題となっている(クリニカルイナーシャ)。この課題に対して、診療ガイドラインに沿った適切な薬物治療を後押しする新規DX(デジタルトランスフォーメーション)ツールを開発して医療者、患者に提供すれば不適切な薬物治療から脱却できると考えた。本研究期間のゴールは我々の開発したツールを用いることによる薬物治療適正化の可能性を探索的に検証(Proof of Conceptの取得)することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず研究で使用するアプリのプロトタイプを完成させ、そのユーザビリティを確認するパイロット試験を倫理審査委員会の承認を経て実施した。5人の慢性心不全患者を組み入れ(平均年齢54.5歳)、外来、外来間で実際に自宅でアプリを使用してもらい、アプリを用いた診療を行った。アプリの利用率は良好で、最初の28日間のアプリへの平均データ入力率(体重、血圧、脈拍等)は99.1%であった。またソフトウェアのユーザビリティを評価するSUS(System Usability Scale)の平均点は85.0点であり、アプリの高いユーザビリティが示唆された(68点以上がhigh usabilityのベンチマークとされる)。上記の結果から、アプリの患者に対する認容性と、その高い操作性が示唆された。パイロット試験の結果は英文学術誌へ短報として公表した。また、アプリのアルゴリズムおよび画面意匠に関しては、特許出願、意匠出願を行った。 定性的なアンケートからはいくつかのユーザビリティ上の問題点(画面遷移やボタン配置等)が浮かび上がり、再度大分大学理工学部の開発チームと協議の上、アプリの改修を行った。改修されたアプリは再度研究者内部のテストで評価され、今後の臨床試験に耐えうるものと判断された。 パイロット試験の結果をもとに、本研究の目標であるアプリの有効性(アプリの使用により心不全のガイドライン推奨治療薬の投薬量増加につながるのか)を探索的に検証する試験の試験計画立案を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していたパイロット試験までは順調に実施することができた。研究代表者が異動するに伴い、アプリの有効性を探索的に検証する試験の倫理申請が遅れており、上記とした。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した研究計画書を倫理審査委員会へ申請し、受理されたのちにアプリの有効性を探索的に検証する試験の実施を開始する。2025年度内の組み入れ完了を見込んでおり、順当にいけば2026年度には結果を公表できる見込みである。
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