医療者の共感性と抑うつに関する神経学的基盤解明の試み
Project/Area Number |
23K09609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吉川 栄省 日本医科大学, 医学部, 教授 (60297942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘野 周 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (50297917)
肥田 道彦 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60434130)
鋤柄 のぞみ 日本医科大学, 医学部, 助教 (80614734)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 共感性 / 医療従事者 / 抑うつ / 燃え尽き / fMRI / 脳画像 |
Outline of Research at the Start |
医療の質を向上させるために共感性は極めて重要なものであるが、一方で医療従事者の抑うつなどのメンタルヘルスに大きな影響を与える。本研究は医療従事者における共感性と抑うつの関係に関する生物(脳科学)心理社会的モデルを作成し、検証することを目的とする。質問紙を用いた横断観察研究および、機能的MRI(fMRI)を施行し脳機能評価し、質問紙および半構造化面接における心理社会的な要因との関連を検討する研究からなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
論文のレビューと仮説に関する論文の作成:研究レビューから仮説とモデルの確立を行い、論文にまとめた。研究代表者を中心に、論文のレビューを施行した。医療従事者のメンタルヘルスにおける抑うつ及びバーンアウトの頻度及びその関係性、医療における感情労働と共感の役割、共感とバーンアウトの役割に関して考察した。その中でセルフコンパッション、マインドフルネス特性が医療者の共感性と燃え尽き及び抑うつの関係性を調整もしくは媒介しているといった仮説をたてることができた。医療従事者を対象としたメンタルヘルスに関する脳画像を用いた研究論文をPubMedを用いてレビューしたが、過去10年間において6件の論文が検索された。以上をまとめ日本医科大学紀要に投稿し令和5年 12月29日に投稿し、令和6年 3月 5日に受理された。 プロトコールの作成状況 質問紙の作成:本研究が対象とする医療従事者自身の意見交換を行い、反映した研究計画書の作成と質問紙調査の尺度選定を進めた。研究代表者(吉川)及び研究分担者(鋤柄)を中心として、質問紙の作成を行い、研究対象者となる現役看護師に予備テスト行い、質問紙の作成を進めている 研究の運用に関して:日本医科大学多摩永山病院における看護師などの協力関係を構築し、参加者のリクルート方法、質問紙の配布、回収などに協議を行なった。 fMRI撮像に関して:日本医科大学多摩永山病院においてfMRIの撮像に関して、放射線科と議論を重ね、撮像プロトコールに関する打ち合わせを重ねた。しかし、臨床における撮像の問題や他の研究との兼ね合いで、大学での撮像を断念せざるを得ない状況となった。その後、fMRI撮像のための他の候補施設を検討している。上記の問題を鑑みてプロトコールを作成し、倫理審査委員会に提出する予定である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初、fMRIの撮像を日本医科大学多摩永山病院での撮像を予定したいた。しかし、臨床における撮像や他の研究との併用などのため、十分な撮像時間を作ることができなかったため、断念しなければならなくなり、新たに施設を探さなければならなかったことが原因の一つとして挙げられる。また、参加対象となり得る看護師に意見交換を行なった結果、勤務状況を考えた場合、の施行方法及び、質問項目をかなり削減しないといけない可能性が出てきたため、目的と実現可能性の乖離が小さくないことが判明し、調整する必要性が出てきたことが二つ目の要因である。また質問紙の配布方法及び回収方法が確立することの難しさも要因の一つであった。研究の窓口となる看護師との連携がなかなか取れなかったこと、さらに、実際の運用上の問題などいくつか解決できない問題が出てきたことも遅れの要因となっている。また、実質的に他の業務(新カリキュラムの策定)などのため業務が滞ってしまったこともその理由の一つに挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、1.マインドフルネス特性により培われた(もしくは結びついた)共感性は抑うつを低減させて心理的健康を向上させる、2.マインドフルネス特性は共感性と抑うつ及び心理的健康に対する調整要因であるという仮説にもとづき、医療従事者における共感性と抑うつとの関係に関する生物(脳科学)-心理-社会的モデルの作成と検証を目的としている。そのための推進計画は以下である。今後は、関係性のできた複数の看護師以外にも現場との議論を積極的に行い。参加者のリクルート方法及び、質問紙の配布方法とその回収方法の確立を行う予定である、実現が難しい場合の代案としてWEB調査によるリクルートも考えている。MRI撮像施設を確立、現在八重洲検診センターにおける撮像を予定しているが、その場合の参加者の参加方法などを確立する。 2024年度:プロトコールを作成し、医療従事者 (看護師)を対象にした質問紙調査で横断観察研究を行う。質問紙の内容は、抑うつ症状、心理的健康度、共感性特性、マインドフルネス特性、道徳的苦痛、また、医療職に就いた理由及び動機と離職願望について問うものを予定している。 2024年度~2026年度:約30例を目標に、上記の参加者の中からを募り、追加の質問紙と半構造化面接を行うとともに安静時の機能的MRI(fMRI)による脳機能評価を実施する。面接では抑うつ等の状態を確認し、過去1年間で経験した医療現場での困難や、その困難の克服に必要な要因等をインタビューする。fMRIでは脳画像データを用いて医療従事者の共感性とメンタルヘルス失調の予防に関連する神経基盤を評価する。そして、先の質問紙調査及び半構造化面接で得られた知見を統合することで、医療従事者における共感性と抑うつとの関係についての生物(脳画像)-心理-社会的なモデルを構築する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)