高齢者対象の臨床研究における同意能力評価ガイドライン実装に向けた研究
Project/Area Number |
23K09637
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
脇之薗 真理 藤田医科大学, 橋渡し研究シーズ探索センター, 助教 (60773843)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 はるか 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (90647893)
飯島 祥彦 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50584679)
鈴木 啓介 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院 先端医療開発推進センター, センター長 (70635408)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | インフォームド・コンセント / 同意能力 / 同意能力評価 / 高齢者 / 研究倫理 |
Outline of Research at the Start |
1)国内外の文献を調査し、同意能力およびその評価について、法的効果と倫理的位置づけの双方向からの論点整理を行う。 2)同意能力評価ツールに関して、海外文献を中心に調査する。 3)同意能力評価の現状や意思決定支援のあり方についてシンポジウムを開催する。法律家や医療・介護の実践者等様々な立場の意見を交換し集約する。 4)高齢者対象の臨床研究における同意能力の評価について実践可能な基準・ガイドラインを作成する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究における2023年度の課題は、同意の法的効果・倫理的側面の調査であった。そこで、2023年度は、多角的視点からの同意における法的効果・倫理的側面の論点を洗い出し、検討することを目的として、日本生命倫理学会第35回年次大会において、シンポジウム「歳を重ねても自分らしく生き延びるための意思決定~同意能力評価と意思決定支援~」を開催した。パネリストとして、本研究の共同研究者である、飯島・鈴木・村井が参加した。 村井は現在進行中の研究の考え方、目指すことを中心とした進捗の報告や、人工知能による意思決定支援の新しい形についての問題提起を行った。鈴木は以前に調査した認知症や軽度認知障害(MCI)を対象とする治験におけるインフォームド・コンセントやアセント取得に関する結果を報告するとともに、国立長寿医療研究センターにおけるインフォームド・コンセントやアセント取得の現状について、臨床現場目線での情報提供を行った。飯島は以前に医師を対象に調査した、認知症患者におけるインフォームド・コンセントの取得の現状に関する結果を報告するとともに、医療現場で簡易に使用できる標準的な決定能力評価方法が開発されていない現状で認知症患者本人の自己決定を保障するための、意思決定能力の確認やインフォームド・コンセント取得のあり方、支援体制についての問題提起を行った。 パネルディスカッションでは、会場の参加者から、医師や研究者等それぞれの立場で経験した、本人同意と家族同意との位置づけや意思決定支援に関する様々な疑問や意見が出された。パネリストを交え活発な議論がなされ、私たちが自分らしく「生き延びる」ための意思決定のあり方を議論する貴重な機会となった。参加者の皆さまに感謝申し上げると共に、今後も望ましい意思決定や意思決定支援のあり方について議論を深めていきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は学会におけるシンポジウムを開催の形で、予定していた通り、高齢者を中心とする意思決定能力の不十分な者の同意に関する、法的効果と倫理的位置づけの双方向からの論点整理ができた。質疑応答において、ご参加いただいた方から色々な視点からのご意見をいただき、議論できたのが大きな収穫であった。以上からおおむね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、予定している文献調査を着実に進めるとともに、本研究の前段階である研究(20K10358)から持ち越している、全国調査の準備も進めたい。また、今回のシンポジウムのパネリストを共同研究者を務めたため、今後は研究組織外からのゲストをお招きし、より広い視点でのシンポジウム等の意見交換の機会を設けたい。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)