Project/Area Number |
23K09654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
藤田 博美 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (60142931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若尾 宏 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10280950)
杉本 智恵 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (60469955)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | MAIT細胞 / iPS細胞 / 血液幹細胞 / 分化誘導 / 抗がん / キメラ抗原受容体(CAR) / 中皮腫 / キメラ抗原受容体 / ヒト |
Outline of Research at the Start |
中皮腫に対する根治療法は存在しないが、転移を起こさない良性中皮腫にとどまらせることができれば、患者のQOLは維持され、死亡率も軽減できる。 我々は自然免疫型T細胞であるMAIT細胞をマウスiPS細胞から分化誘導する技術を確立し、そのがん転移抑制活性を証明した。本研究ではヒトiPS細胞由来のMAIT細胞に中皮腫がん抗原を認識するキメラ抗原受容体を遺伝子導入、中皮腫の増殖抑制や殺がん、中皮腫担がんマウスの生存期間延長が可能か否かを明確にする。この解析から中皮腫の最大課題であった転移阻害の方策を確立し、患者QOL向上と生存期間の延伸をもたらす細胞療法開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はヒトMAIT細胞由来iPS細胞(MAIT-iPS細胞)からMAIT様細胞(reMAIT細胞)への分化誘導について検討した。reMAIT細胞を用いたがんの細胞治療を実施するためにはreMAIT細胞の調整にあたって、牛胎児血清などに代表されるxenobioticsの使用を回避する必要がある。また、従来の方法ではMAIT-iPS細胞からreMAIT細胞への分化効率が低く、in vitroでの実験に必要なMAIT細胞数を十分に取得できなかった。そこで、これらの課題を解決するためにxenobioticsを使用しない分化誘導の確立とreMAIT細胞分化効率の改善を目指した。iPS細胞からのreMAIT細胞への分化誘導は2段階ステップからなる。第一はMAIT-iPS細胞からの造血幹細胞様細胞への誘導である。フィーダー細胞・牛胎児血清を使用せず、マトリックスタンパク質上でMAIT-iPS細胞を培養・分化誘導してCD34を発現する造血幹細胞様細胞を得た。次にT細胞分化に必須のシグナル分子であるdelta-like 1 (DLL1)を強制発現させたマウス骨髄細胞(造血支持機能を有する)と造血幹細胞様細胞との3次元培養をxenobioticsを使用しない培地にて行なった。培養1ヶ月後にreMAIT細胞の生成をフローサイトメトリーにて解析したところ、MAIT細胞検出試薬である5-OP-RU-MR1-tetramerによって認識される細胞集団が確認された。以上から、MAIT-iPS細胞からxenobioticsを使用しないでもreMAIT細胞を分化誘導できることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では2023年度からMAIT-iPS細胞にキメラ抗原受容体(CAR)を遺伝子導入してCAR発現reMAIT細胞を分化誘導する予定であった。しかし、従来のフィーダー細胞や牛胎児血清を用いる方法ではreMAIT細胞の産生数とその品質に課題があった。そこで、フィーダー細胞や牛胎児血清を用いない技術にてreMAIT細胞を産生することが可能となった。当該技術の確立を1年以内に終了させることができたので、CAR遺伝子のiPS細胞への導入やこの iPS細胞からCARを発現するreMAIT細胞(CAR-reMAIT細胞)の分化誘導に道が拓けた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は以下の通りである。 1. がん特異的抗原を認識するCAR遺伝子をMAIT-iPS細胞に遺伝子導入し、これをCAR-reMAIT細胞へと分化誘導する。 2. CAR-reMAIT細胞を用いて当該がん抗原を発現するヒトがん細胞に対する細胞傷害活性を測定する。 3. ヒトがん細胞株を移植した高度免疫不全マウスを用いてCAR-reMAIT細胞によるがん再発予防、並びにがん治療が可能か否かを明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)