Project/Area Number |
23K09661
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
森本 俊規 産業医科大学, 医学部, 診療助教 (40962072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 千夏 産業医科大学, 医学部, 助教 (00461583)
友永 泰介 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (20721707)
森本 泰夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30258628)
矢寺 和博 産業医科大学, 医学部, 教授 (40341515)
和泉 弘人 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (50289576)
櫻井 和朗 北九州市立大学, 環境技術研究所, 教授 (70343431)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | micro RNA / エクソソーム / アクリル酸系水溶性高分子化合物 / じん肺 / アクリル酸系ポリマー / 有機高分子化合物 |
Outline of Research at the Start |
近年、有機物質にて肺の線維化を基盤とするじん肺が発生し、日本においても有機物質である「架橋型アクリル酸系水様性高分子化合物」(アクリル酸系ポリマー)の取り扱い職場の労働者が集団でじん肺が認められ、労災認定された。本研究は、アクリル酸系ポリマーによる肺障害を解明するために、ラットに気管内注入試験を行い、1) 肺病変の検討、2) エクソソーム内包情報伝達物質であるmicro RNAの解析、3)肺障害関連の物理化学的特性の検討を行う。有機物質全体において肺障害を引き起こす有機物質の物理化学的特性、ハイリスクグループの特定や肺障害に共通する機序の解明につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
最近本邦でアクリル酸系水溶性高分子化合物(アクリル酸系ポリマー)による進行性の肺障害が発生し、それは石綿や結晶質シリカの吸入により引き起こされる従来のじん肺よりも短期間でかつ重篤な肺障害を引き起こしたことが報告されており、労災認定もされた。特にアクリル酸系ポリマーは粘性や吸水性などの特性を持ち、その特性の違いを利用して様々な日用品や、食品や医薬品の添加物として用いられており、製造する作業者だけでなく一般消費者にとっても生体影響が懸念される。ただアクリル酸系ポリマーがどのようにして進行性の肺障害を引き起こしたかの機序については不明なところが多く、現状の課題であると考えている。 炎症や線維化の持続・進行に関しては、物理化学的特性の一つであるカルボキシ基の影響を考えている、また、エクソソーム内のmicro RNAによる転写制御の関与の報告もあり、アクリル酸系ポリマーによる肺障害にもエクソソームならびにmicro RNAが関与しているのではないかと考える。本研究の目的は、アクリル酸系ポリマーによる持続性の肺炎症・線維化の機序を解明するべく、肺病変の検討、エクソソーム内包microRNAの解析、肺障害関連の物理化学的特性の検討を行うことである。 当該年度に実施した研究の成果については、カルボキシ基の有無のアクリル酸系ポリマーを気管内注入し、ラットの解剖を行った。観察期間はばく露終了後3日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月に設定した。エクソソームの抽出方法は、当研究グループからの以前の報告(Oncol Rep. 2020Nov;44(5):2198-2210.)を参考に行った。 今年度は、解剖し、肺組織を凍結保存を行った。来年度はこの保存した組織を解凍し、ポアサイズの異なるチューブを用いてエクソソームを抽出する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラットに対するアクリル酸系水溶性高分子化合物を用いて、気管内注入試験は無事終了しており、またラットの解剖も既に一部施行されている。また解剖の際に気管支肺胞洗浄液を回収し、その検体の一部を今回の研究で用いるために取り分け、その検体からエクソソームの抽出も行っている。エクソソームの抽出方法は、当研究グループからの以前の報告(Oncol Rep. 2020 Nov;44(5):2198-2210.)を参考に行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は抽出したエクソソームからさらに内包されているmicro RNAの精製を行い、マイクロアレイによる網羅的な解析を行うことで、アクリル酸系水溶性高分子化合物の吸入ばく露により増減した気管支肺胞洗浄液中のmicro RNAをピックアップし、そのmicro RNAが制御するmRNAと肺障害性の関係を総合的に検討し、当該物質による炎症や線維化に関与する遺伝子を究明する。
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