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肝マクロファージの機能特性に基づいたアセトアミノフェン中毒の新規法医診断法

Research Project

Project/Area Number 23K09771
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 58040:Forensics medicine-related
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

高安 達典  和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80154912)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Keywordsアセトアミノフェン / 肝障害 / クッパー細胞 / 急性肝障害
Outline of Research at the Start

アセトアミノフェンが肝臓特異的に障害を起こすことは古くから知られている.本研究では,炎症反応の中心的役割を担っている肝マクロファージ(クッパー細胞)に着目し,マウスを用いた実験によりアセトアミノフェン肝障害におけるクッパー細胞の態様と,その他の炎症細胞の動態,アセトアミノフェン代謝動態,および炎症性サイトカインの発現態様との相互関係を解析する.さらに,実際のアセトアミノフェン中毒死事例において採取した肝臓におけるクッパー細胞の態様を解析して,最終的にはクッパー細胞がアセトアミノフェン中毒による死因判定の有用な指標となり得るか否かについて検討する.

Outline of Annual Research Achievements

アセトアミノフェンが肝臓特異的に障害を起こすことは古くから知られている.本研究では,炎症反応の中心的役割を担っている肝マクロファージ(クッパー細胞)に着目し,マウスを用いた実験によりアセトアミノフェン肝障害におけるクッパー細胞の態様と,その他の炎症細胞の動態,アセトアミノフェン代謝動態,および炎症性サイトカインの発現態様との相互関係を解析する.さらに,実際のアセトアミノフェン中毒死事例において採取した肝臓におけるクッパー細胞の態様を解析して,最終的にはクッパー細胞がアセトアミノフェン中毒による死因判定の有用な指標となり得るか否かについて検討する.
野生型マウス(B6)に600mg/kgのアセトアミノフェンを腹腔内投与したところ,血清ALTおよびASTの著明な上昇を認め,急性肝障害が誘発された.アセトアミノフェン投与後のケモカインレセプターCCR5の発現を,蛍光多重免疫染色により肝浸潤マクロファージおよびリンパ球に認めた.一方,アセトアミノフェン投与前の肝臓を試料としてフローサイトメトリーによりCCR5発現細胞を解析したところ,クッパー細胞にのみCCR5が発現していることが判明した.そこで,CCR5欠損マウスにアセトアミノフェン600mg/kgを投与したところ,野生型マウスと比べて,血清ALTおよびAST値が有意に低値を示し,肝障害の軽減を認めた.今後,CCR5のリガンドであるケモカインCCL3の欠損マウスを用いて,マウスアセトアミノフェン急性肝障害におけるケモカインシステムCCL3-CCR5系の分子病態生理学的役割を詳細に解析する予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マウスのアセトアミノフェン投与前後におけるケモカインレセプターCCR5の発現細胞を見出すことができた.また,CCR5欠損マウスでは,野生型マウスと比べてアセトアミノフェン肝障害が軽減することも明らかにした.したがって,クッパー細胞がアセトアミノフェン肝障害発症に重要な役割を担っていることが予想される.今後はCCR5のリガンドであるCCL3の欠損マウスを用いた解析を行い,アセトアミノフェン肝障害におけるCCL3-CCR5系の病態生理学的役割を,クッパー細胞に着目して解析する.さらに,CCL3のもう一つのレセプターであるCCR1の役割についても解析する予定である.

Strategy for Future Research Activity

今後はCCR5のリガンドであるCCL3の欠損マウスを用いた解析を行い,アセトアミノフェン肝障害におけるCCL3-CCR5系の病態生理学的役割を,クッパー細胞に着目して解析する.また,他の肝臓への浸潤細胞(好中球やリンパ球)に関する役割解析もケモカインに着目しながら解析する.さらに,CCL3のもう一つのレセプターであるCCR1の役割についても解析する予定である.最終的には,アセトアミノフェン肝障害特有に働くケモカイン系を見出し,その病態生理学的役割解明と,ヒトアセトアミノフェン肝障害に対する診断マーカー検索および新規治療法開発に繋げる.

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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