Project/Area Number |
23K09830
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Reiwa Heath Sciences University |
Principal Investigator |
増山 純二 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60589802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苑田 裕樹 令和健康科学大学, 看護学部, 講師 (70614494)
辻 慶子 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60336188)
児玉 裕美 令和健康科学大学, 看護学部, 准教授 (80584515)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | インストラクショナルデザイン / 課題中心型学習 / 認知負荷理論 / デザインベース研究 / カリキュラム開発 |
Outline of Research at the Start |
看護学士教育のカリキュラムは、コンテンツベースのカリキュラムが基本である。看護学のように、複雑な専門的なタスクを実行するには、知識、スキル、態度をコンピテンシーに統合させる必要がある。知識、技術、態度の構成要素を積み重ね、演習、実習での統合では不十分であり、学習目標をベースに積み上げ式のカリキュラムでは限界がある。 そこで、今回、インストラクショナルデザインをもとに、課題中心型の教授方略となる授業設計を行う、「臨床実践中心型カリキュラム」を開発し、その有効性を検証する。最終的には、看護学士教育における抜本的な教授方略の改革とともに、カリキュラムの改良を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護系大学におけるコアコンピテンシーの獲得を目的にして、学習の認知過負荷状態に陥らない、学習支援となる足場かけの設計を行い、「臨床実践中心型カリキュラム」を開発することを目的としている。ゴールベースシナリオ(GBS; Goal-Based Scenario)理論を参考に、学生が看護を疑似体験できるストーリー型授業を取り入れる。学生は仮想病院で勤務する新人看護師となり、1年間かけて自立した看護師に成長する過程の中で、臨床タスクから看護を学ぶ。単元ごとに課題中心型の教授方略として、メリルのID第一原理をもとに授業設計を行う。 メリルのID第一原理の要素には、「課題」「活性化」「例示」「活用」「統合」がある。1年生の「ヘルスアセスメント」の「呼吸・循環のフィジカルアセスメント」の単元において、講義では「問題」「活性化」「例示」する形で授業設計を行い、演習において「活性化」そして、事後学習では「統合」の要素をもとに設計を行った。授業後に、主観的認知負荷尺度(リッカート尺度0-10)とCourse Interest Survey(CIS)日本語版尺度(リッカート尺度1-5)の質問紙調査を行った。その結果、EL (Extraneous Load;授業設計の不備への負荷)は低く、IL (Intrinsic Load;学習タスクの負荷)との相関関係を示した。また、GL (Germane Load;学習の促進)も高い値であった。これは、授業設計の不備への負荷を少なくし、相関する形で学習タスクの負荷も低下することで、認知資源に余裕をもたらし、GLを大きく割り当てることができ、学習が促進することを示唆している。また、CISも高い値を示しており、授業設計の不備への負荷の緩和に関連していることが示された。基礎看護学領域において、課題中心型学習の授業設計は、一定の学習の有用性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「臨床実践中心型カリキュラム」を開発するとして、ゴールベースシナリオ(GBS; Goal-Based Scenario)理論を参考に、大学4年間のカリキュラムの設計において、まず、ストーリーを設計し、各科目でもそのストーリーの中で設計を行う。また、課題中心型学習の教授方略のもとメリルのID第一原理を使って授業設計を行っている。 2023年は、1年生、2年生を対象に、課題中心型学習の授業設計を行いデザイン原則案を作成し、修正を行う予定であった。1年生の基礎看護学領域の授業では一定の学習の有用性は示唆している。しかし、メリルのID第一原理について、1年生の授業で、「活用」「統合」は学習タスクの負荷が生じる可能性が高いため、授業設計の再設計が必要である。再設計後に評価し、1年生の基礎看護学領域におけるデザイン原則(案)を明確にしていく。また、2年生の授業も同様に実施しており、現在、デザイン原則案を明確にして、2024年に再度、授業を実施しデザイン原則を明確にする。さらに、3年生の授業も実施していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1年生の「ヘルスアセスメント」の再設計後の授業評価、2年生の課題中心型学習としてのデザイン原則(案)を明確にした上で、「精神看護学援助論」の授業を実施、その他の「成人看護学援助論」においても設計し評価を行う。3年生では、シミュレーション学習における授業を実施し評価を行い、デザイン原則(案)を明確にしていく予定である。また、コアコンピテンシーの獲得状況も調査する予定としている。
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