Project/Area Number |
23K09920
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Gifu University Of Health Science |
Principal Investigator |
高久 道子 岐阜保健大学, 看護学部, 准教授 (50730090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩野 徳史 大阪青山大学, 健康科学部, 教授 (30616694)
金子 典代 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50335585)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | キーポピュレーション / スティグマ / 感染症予防啓発 / 検査行動 / 外国籍 / 性的マイノリティ / HIV / MSM / 予防啓発 |
Outline of Research at the Start |
新型コロナウイルス感染症によって保健所の検査環境が大幅縮小となり、HIVの感染リスクの高い集団でエイズ発症事例の増加が報告されている。日本におけるHIV/エイズ患者数の約7割が男性と性行為を行う男性(以下、MSM)であり、なかでも感染報告が多いアジア出身MSMへの予防啓発が急務である。外国籍MSMは、移民かつ性的マイノリティといった交差性を持つ集団とされ、出身国と受入国の移民と性的マイノリティに対する構造的スティグマがHIV感染リスクを高めている。本研究は、日本在留の東アジア出身MSMを対象に、構造的スティグマによる自身のスティグマへの影響を把握し、検査行動及び予防行動の関連を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
科研費研究の初年度として8月15日から22日の期間でモンゴル出張を実施した。出張の目的は、1)日本でHIVに対するスティグマ低減を目指す取り組みを実施している研究協力者1名をモンゴルに同行してモンゴルでゲイ・バイセクシュアル男性、トランスジェンダー女性を対象にHIV啓発活動を実施しているNGOと合同イベントを実施すること、2)モンゴルNGOの研究協力者らと本研究の研究計画と量的調査の実施の検討を行うこととした。 合同イベント「Living under the same sky: Living together with JohnJ and Vanity」をウランバートル市内LGBT関連商業施設で8月18日に実施し、HIV感染対策関係者、支援者、LGBT当事者合わせて124名が参加した。合同イベントの来場者に来場アンケートを実施したところ、41名の回答があった。来場者はHIV感染対策関係者以外にも学生や異業種の参加があり、合同イベントについて高い評価を得ることができた。 2023年度は、「モンゴルのMen who have sex with menにおけるHIVに対するスティグマ低減を目指した啓発プログラムへの参加とHIV検査行動との関連」論文が日本エイズ学会誌に掲載された。 初年度に計画していた、HIV感染リスクの高い層を対象としたインターネット調査の質問項目の検討、作成を行った。質問項目は年齢や性的指向、就労状況、学歴といった基本属性の他、海外渡航先と渡航先での性行動の経験、スティグマ尺度、HIVに関する身近感、HIV/性感染症既往歴、検査行動、性行動、最新のHIV感染予防に関する知識と行動、検査や支援に関する情報入手行動等とした。日本語と英語、モンゴル語で質問紙を作成し、次年度に調査を実施する計画とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は(研究1)移民と性的マイノリティ、HIVに対する構造的スティグマによる在留東アジアMSMのスティグマの影響の把握と、(研究2)在留東アジアMSMにおけるスティグマと検査行動、予防行動の関連、(研究3)在留モンゴルMSMの予防行動における啓発課題を明確にするためのモンゴル在住MSMの予防行動の比較を行うものである。 今年度は国内外の先行研究でHIVを含めた性感染症予防分野で性的マイノリティと移民におけるスティグマと予防行動及び検査行動、保健医療アクセスに関する論文を収集し、得られている知見や使われている調査項目を整理した。モンゴルの研究協力団体と共同して日本に在住するモンゴル国籍MSMの性行動や予防行動を聞き取りしながら質問項目を検討し、日本語と英語、モンゴル語を作成した。残り中国語と台湾語、韓国語は2024年度次に作成し、多言語で調査できる環境を整備する計画である。研究3にあたるモンゴルNGOとの共同調査では、2024年度初めにインターネット調査を開始している。 日本で暮らす外国籍MSMの状況を把握するために当事者キーパーソンの発掘を行い、該当するモンゴル国籍者の協力を得ることができた。今後はモンゴル以外の東アジア地域出身者の当事者キーパーソンの発掘を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目については、日本に在住する東アジア地域出身の当事者キーパーソンを発掘し、調査対象者のアウトリーチ方法を検討する計画を立てている。そして在留東アジアMSMを対象とした調査対象者のリクルートを行い、日本で多言語インターネット調査ができるよう環境整備を行う計画でいる。 モンゴルで実施するモンゴル国籍MSMを対象としたインターネット調査を2024年度初めに実施、その後分析を行い、結果を踏まえて在留モンゴル籍MSMへの調査に反映していくこととする。調査結果をモンゴルNGOと共有できるよう機会を設ける。
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