Project/Area Number |
23K10106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
薬師神 裕子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10335903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 淳平 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80637900)
野本 美佳 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (90830901)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 小児1型糖尿病 / 家族 / 糖尿病キャンプ / 糖尿病初期教育支援プログラム / 小児1型糖尿病 / ファミリーキャンプ / 糖尿病初期教育 |
Outline of Research at the Start |
COVID-19の感染拡大により,小児糖尿病キャンプは全国一斉に中止を余儀なくされ,1型糖尿病を持つ子どもは糖尿病自己管理に必要となる知識や技術を獲得する機会を奪われた。コロナ禍で1型糖尿病を発症した子どもとその家族は,継続教育の場である糖尿病キャンプに一度も参加することができないため,自己管理スキルの習得の遅れや,同じ病気を持つ子ども同士の交流が減り,病気に関する悩みを相談できないまま,不安や孤立感などの心理的課題を抱え日常生活を過ごしている。このような背景から,本研究では,コロナ禍で小児1型糖尿病を発症した子どもと家族への初期糖尿病教育支援プログラムを新たに開発し,その効果を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍に新規に発症した小児1型糖尿病患者と家族を対象とした包括的な糖尿病初期教育支援プログラムを開発するために,令和5年度は小児糖尿病のファミリーキャンプに関する文献検討に加えて、糖尿病キャンプでのトーク企画ー家族同士で輪(話)になろう!ーを開催した。トーク企画には、コロナ禍で1型糖尿病を発症した子どもの家族も含めた18 家族25人が参加した。また、高校生キャンパーやOB・OGに学校生活における具体的な自己管理行動の工夫や保護者との関わり方について、保護者が自由に質問できる機会を提供した。 トーク企画の評価については、高校生キャンパー・OBOGの具体的な生活の話がためになったと100%の家族が回答し、家族の持つ不安や悩みが軽減されたかについては、71%から「とても軽減できた」という評価を得られた。 トーク企画の評価については、「同じ保護者の悩みを共有できとてもためになった」「OG・OBの経験談で子どもの未来を明るく照らしていける」「前向きな意見にとても共感できた」「周りに同じ病気を持つ人がいない中で、いろいろな方の悩みや工夫を伺えた」「コロナ禍で発症したので、初めて同じ病気を持つ保護者の方々と交流でき共感が得られた」「病気という捉え方をやめて、一つの個性と言う見方で、子どもに接する事が大事だと思った」「同じ境遇の家族と話し、共感できること、参考になること、些細な話でも聞いたりすることで気持ちが楽になった」といった肯定的な意見が述べられた。 一方で、「保護者同士の体験談についての話や質問があまり出来なかった」「親同士で意見をもう少し話し合う時間が欲しい」と改善点も挙げられた。トーク企画の全体評価については、5段階評価で4.71という高い評価を得た。今後、家族が中心になって自由に意見交換ができる企画が求められており、家族の視点を活かしたプログラム案の検討・実施が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍に新規に発症した小児1型糖尿病患者と家族を対象とした包括的な糖尿病初期教育支援プログラムを開発するために,令和5年度は小児糖尿病のファミリーキャンプに関する文献検討に加えて、糖尿病キャンプでトーク企画ー家族同士で話(話)になろうーを開催した。コロナ禍で家族同士での話し合いの機会が全くない状態で過ごしていた家族にとって、今回、家族同士が一同に介して集まり、自由に先輩家族と意見交換できる企画はとても有効であり、家族を鼓舞することが明らかになった。一方で、国内及び海外で先進的なファミリーキャンプを実施しているキャンプについて,ホームページからプログラムの内容,実施方法,評価方法などの検討が十分でなく、今後、さらに進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
新規に小児1型糖尿病患者を発症した子どもと家族を対象とした糖尿病初期教育支援プログラムの開発に向けて、国内及び海外で先進的なファミリーキャンプを実施しているキャンプについて,ホームページからプログラムの内容,実施方法,評価方法などを改めて調査する。それらの内容をもとに,1型糖尿病患児,養育者,きょうだいそれぞれに合わせた以下の①-③の糖尿病初期教育支援プログラムを開発する。 ①患児用のプログラムには,糖尿病の病態,インスリン製剤の知識,インスリン注射やポンプの使用方法,血糖測定,食事,カーボカウント,運動,低血糖・高血糖時の対応,友達への説明,学校生活における工夫,進学・就職時の注意点,災害時の対応,合併症などの内容を含め,発達段階に合わせた資料を準備する。 ②養育者を対象としたプログラムは, 子どもの内容に加えて,セルフケアを代行する範囲,子どもへの関わり方,自己管理を見守る方法,保育園・幼稚園・学校との連携方法,進学・就職に関する課題,他の家族との交流によるストレスの緩和方法などを含める。 ③きょうだいを対象としたプログラムは,患児用の内容に加えて,病気を持つきょうだいへの対応,きょうだいに病気があることによる不安への対応などの内容とする。きょうだいへの教育プログラムは,クイズや漫画,動画などを活用し子どもが親しみやすく閲覧しやすいようiPadなどを用いたIT教育教材を作成する。
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