Project/Area Number |
23K10237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Tsuruga Nursing University |
Principal Investigator |
小山 珠美 敦賀市立看護大学, 看護学部, 講師 (90740035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松成 裕子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00305848)
山口 拓允 鹿児島大学, 医学部, 客員研究員 (00890427)
安田 仲宏 福井大学, 附属国際原子力工学研究所, 教授 (30392244)
徳永 日呂伸 敦賀市立看護大学, 看護学部, 教授 (40529377)
山崎 加代子 敦賀市立看護大学, 看護学部, 教授 (60279875)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 原子力災害医療 / 原子力災害拠点病院 / 看護師 / シミュレーション教育 / AR/VR教材 |
Outline of Research at the Start |
原子力災害は、原子力災害医療体制の整備に伴い体系化された原子力災害医療の教育研修が実施されている。一方で、医療機関の看護職において知識やスキルの定着・向上が見られていない課題がある。 本研究では、原子力災害拠点病院に勤務する看護師が汚染・被ばく傷病者等に対応できる知識や技能を習得するためのAR/VR シミュレーション教育ツールを開発し、その有効性を検証することを目的とする。本研究により、原子力災害医療研修における看護師向けのAR/VR 化した教材の利活用や、原子力災害医療を担う看護師の人材育成の促進が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を教訓に、原子力災害医療体制の整備と体系化された原子力災害医療の教育研修が実施されているものの看護師の原子力災害医療に関する知識やスキルの定着・向上が見られていない現状である。原子力災害は発生頻度が低い災害であり、原子力災害医療の知識とスキルの維持には①看護師の勤務場所や勤務体制により研修を継続して受けられない、②指導的立場になる看護師が育たない、③実体験に近い研修方法が乏しいという課題がある。そこで本研究では、原子力災害拠点病院に勤務する看護師が汚染・被ばく傷病者等に対応できる知識や技能を習得するためのAR/VRシミュレーション教育ツールを開発し、その有効性を検証する。 2023年度は、原子力災害医療に従事する看護師が自信を持って被ばく傷病者等に対応することができるか、原子力災害医療に従事するためにどのような知識や技能が必要かについて、アンケート調査票を作成するため文献検討と、高度被ばく医療支援センターに勤務する看護師へヒアリングを行った。その結果、研修のニーズの変化や、看護師の働き方に合わせた効果的な研修のスタイルについて質問項目を加える必要があることが分かった。さらに、某大学医学部救急医学実習を視察して、自身のアバターを仮想空間で操作する原子力災害対応シミュレーションや、VRを利用した放射線災害時表面汚染検査に参加した。実際に体験できない危機的状況の環境下でのシミュレーション教育は、参加者の災害対応への自信につながっており、看護師にとっても、自分で考え答えを出すことを支援できる教育になる可能性が高いことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
原子力災害は発生頻度が低い災害であり、原子力災害医療の知識とスキルの維持には①看護師の勤務場所や勤務体制により研修を継続して受けられない、②指導的立場になる看護師が育たない、③実体験に近い研修方法が乏しいという課題がある。そこで本研究では、原子力災害拠点病院に勤務する看護師が汚染・被ばく傷病者等に対応できる知識や技能を習得するためのAR/VRシミュレーション教育ツールを開発し、その有効性を検証する。 2023年度は、原子力災害医療に従事する看護師が自信を持って被ばく傷病者等に対応することができるか、原子力災害医療に従事するためにどのような知識や技能が必要かについて、アンケート調査票を作成するため文献検討と、高度被ばく医療支援センターに勤務する看護師との意見交換を行った。その結果、研修のニーズの変化や、看護師の働き方に合わせた効果的な研修のスタイルについて質問項目を加える必要があることが分かった。さらに、某大学医学部救急医学実習において、自身のアバターを仮想空間で操作する原子力災害対応シミュレーションや、VRを利用した放射線災害時表面汚染検査を視察した。参加者へのヒアリングからは、実際に体験できない危機的状況の環境下でのシミュレーション教育が、参加者の災害対応への自信につながっていることが分かり、看護師にとっても、自分で考え答えを出すことを支援できる教育になる可能性が高いことが示唆された。今年度整理した知見をもとに、原子力災害拠点病院に指定された全国の医療機関に勤務する看護師に対し、質問紙を作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙を作成し、所属施設の研究倫理審査委員会に書類を提出する準備を行っている。承認を得た後に調査協力機関に依頼を行い、アンケート調査を開始する。その後、アンケートの分析を行い、調査の結果を体系化して、原子力災害医療における看護師に必要な教育ニーズを抽出する。その結果を踏まえて、本研究で開発するAR/VR教育ツールのトピックと目標を確定すると共に、教材開発に取り掛かる。
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