Project/Area Number |
23K10273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
瀬戸屋 希 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (10384661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 裕見 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (40803630)
木戸 芳史 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70610319)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 精神科訪問看護 / 質評価 / ケア内容 / 指標開発 / 訪問看護 / 精神看護 / リカバリー / ケア評価指標 |
Outline of Research at the Start |
精神科訪問看護は、近年広く普及し、利用者も増加・多様化している。精神障がいをもつ利用者の、その人らしい生活を支える支援として、質の高い訪問看護を提供するためには、ケアの内容を可視化し、実践を評価するための指標が必要である。 本研究では、精神科訪問看護において利用者のリカバリーを目指したケア内容を記述するケア評価指標(CALM:Care List for Home Visit Mental Health Nurses)を開発し、その妥当性・有用性を評価する。そして、実践場面での活用方法を踏まえたツールとあわせて開発し、その実装にむけた検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神科訪問看護におけるケアの質を評価するための指標として、ケアリストの開発を目的としている。2023年度は、以下の2つを実施した。 ①文献検討によるケア行為の整理と構成案の作成:医学中央雑誌webを用い、「精神科訪問看護」「リカバリー」「ストレングス」「ケア内容」のキーワードで検索を行った。217件のうち、具体的なケア内容が記載された84件から、ケア行為を抽出した。瀬戸屋ら(2008)の精神科訪問看護におけるケア内容の枠組み(8つの焦点、56のコンテンツ)を用いて、抽出したケア内容を分類し、項目の追加・統合および表現の変更を行い、再整理した。その結果、「ケアの基本姿勢を認識する」「利用者との関係づくり」「ストレングスを支える」「日常生活を維持・向上する」「精神症状の悪化や増悪をふせぐ」「身体症状の発生や進行をふせぐ」「対人関係を支える」「家族の生活を支える」「社会参加を支える」「支援を調整・連携する」の10カテゴリーに整理された。ケアの基本姿勢を基盤として、利用者・家族と「ともに」「一緒に」「共有する」ケア行為が多く追加され、協働して目標に取り組む支援の実態が整理できた。また、施設内外の関係者との連携や、社会参加を支える支援が多く追加された。 ②専門家・実践家へのヒアリング調査:訪問看護ケアの質評価に関する専門家・実践家3名を対象に各60分のヒアリング調査を行った。評価指標の開発においては、実装可能性を考えてアウトカムに関連するケア内容を厳選すること、利用者評価と組み合わせること、評価とフィードバックの仕組みを作ること、施設単位の評価と利用者単位の評価双方の視点をもつこと、等の示唆を得た。 上記の結果を踏まえ、次年度以降はケアリストを作成した上で、質評価指標としては項目を選定し、アウトカム評価と組み合わせた構成で指標開発を進め、実装にむけた検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度計画していた文献検討および専門家・実践家へのヒアリング調査を、滞りなく実施することができ、順調に進んでいる。 文献検討では、近年重要となっているリカバリーを目指したケアを具体的な行為として抽出し、整理することができた。また、ケアの焦点を再整理することで、ケア理念を反映したリスト構成を提案することができた。 専門家・実践家へのヒアリング調査では、ケアリストの開発だけでなく、リストを用いた質評価をいかに実践で活用するかという視点で多くの示唆を得た。2つの調査から、ケアリストの開発を行ったうえで、アウトカム指標と組み合わせた評価指標の開発とフィードバックの仕組みを検討する方針とし、次年度以降の計画に繋げている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は以下の計画で進める予定である。 2024年度:現在作成しているケアリスト試案をもとに、訪問看護師・利用者を対象としたヒアリング調査を行い、リストの洗練を行う。また、海外(オーストラリア)の精神保健アウトリーチサービスにおける質評価・アウトカム評価の実際について、視察とヒアリング調査を行い、評価指標(プロセス・アウトカム)の構成、評価とフィードバックの仕組みづくり等についての示唆を得る。調査結果を統合し、継続的に討議を行い、ケア評価指標案を作成する。 2025年度:ケア評価指標を用いて、ケアの評価を行い、実施可能性を検討する。評価結果をもとに評価指標を改定する。 2026年度:ケア評価指標の実装を進めるためのツールの開発を行う。
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