Project/Area Number |
23K10364
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
濱西 誠司 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (80633007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 新介 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (30611313)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 避難所 / 被災者 / 段ボールベッド / 体圧分布 / 睡眠の質 / 災害用マットレス / 腰痛予防 / 腰背部痛 / 寝具 / 体圧集中 / 筋肉 |
Outline of Research at the Start |
被災者の腰背部痛発生には、避難所における寝床環境の問題が影響を及ぼしていると考えられる。東日本大震災を契機に導入された段ボールベッドは被災者の生活の質を大きく向上させたが、体圧集中を改善させるにはマットレスの問題を解決する必要がある。本研究では、南海トラフ地震のような大規模災害が発生し、避難所への物資提供が困難となった状況でも体圧集中を改善できる方法について検討を行い、腰背部痛の予防方法を明らかにしていくことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は過去の研究において、段ボールベッドに直接臥床した場合の体圧分布が、直接床に臥床した場合と差がなく、段ボールベッド単体では腰背部痛の予防が期待できないことを確認してきた。また、段ボールベッドと折りたたみ式キャンプコットを使用した際の睡眠指標を比較するランダム化比較試験では、キャンプコットを用いた方が寝心地や睡眠の満足度が高く、寝返りの回数も少なかったことが明らかになった。このため、段ボールベッドを使用する際には布団やマットレスと組み合わせることが不可欠であると結論付けた。そこで、本研究課題では、まず段ボールベッドと併用可能な、安価で短期間に調達可能なマットレスの検討を行うことにした。これまでの研究でも、梱包用の気泡緩衝材がマットレスの代替品として利用可能か検討してきたが、気泡緩衝材は空気が充填された個々のセルが小さく圧力がかかった際に空気が移動するスペースが確保されなかったこともあり、体圧の分散には至らなかった。そこで、2023年度には、ワインや精密機器の運搬に使用される空気緩衝材を災害用マットレスとして利用可能か検討を行った。2023年度中に予定していた全ての実験データは全て取得し終えており、現在は2024年度中の成果発表を目指してデータの解析に取り組んでいるところである。なお、2024年度後半には次に予定している研究課題にも着手予定である。しかし、当初予定していたエラストグラフィーによる筋負荷の評価については、使用予定であったストレインエラストグラフィーでは、想定していたよりも浅層の筋肉しか描出できなかったことから、別のアプローチを検討しており、2024年度前半については新たなデバイスを用いた予備実験を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初2023年度に予定していた実験についてはすでに終了しており、2024年度は得られたデータに基づく学会発表や論文投稿を行う予定であることから、概ね当初の予定通りに研究を進めることができていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、避難所の環境を想定し、避難者の筋骨格系への負担軽減につながる方法について検討を進めている。我々が取り組んできたこれまでの研究では、災害用段ボールベッドの体圧分散能が乏しく、布団やマットレスを併用することが必須であることを示してきた。そこで、2023年度には、臥床時にかかる体圧を分散させるための、安価で大量生産可能な災害用マットレスに関する研究を行い、避難所での使用に適した災害用マットレスの候補に関して一定の知見を得ることができた(現在、投稿準備中)。 2024年度には、避難者が座位で過ごす際に腰背部にかかる負担を軽減するための方策について検討を進めることを計画しており、現在は研究着手に向けた予備実験に取り掛かっているところである。
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