Project/Area Number |
23K10414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
稲本 陽子 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (70612547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 洋平 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00317257)
粟飯原 けい子 藤田医科大学, 保健衛生学部, 助教 (00878366)
加賀谷 斉 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (40282181)
柴田 斉子 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40319265)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 摂食嚥下 / 呼吸 / 誤嚥 / 声帯 / CT / 摂食嚥下障害 |
Outline of Research at the Start |
嚥下中,喉頭閉鎖と合わせ気道防御機構の中核をなすのが嚥下と呼吸の調整機構である.現状では,嚥下中の呼吸評価は標準的になっておらず,摂食嚥下障害患者における嚥下と呼吸の協調性について定量的解析に基づく知見は不足している.本研究は,320列面検出器型CT (嚥下CT) と呼吸計測装置を用いて,健常成人および誤嚥をみとめる嚥下障害患者を対象として,嚥下中の喉頭閉鎖と呼吸調整機構の関係性を明らかにする.具体的には声帯閉鎖の運動開始時間と嚥下時無呼吸時間の関係性および誤嚥を引き起こす因子を分析する.これらの結果から嚥下中の気道防御に対する喉頭閉鎖機構と呼吸調整機構を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
嚥下中,喉頭閉鎖と合わせ気道防御機構の中核をなすのが嚥下と呼吸の調整機構であるが,現状では嚥下中の呼吸評価は標準的になっておらず,摂食嚥下障害患者における嚥下と呼吸の協調性について定量的解析に基づく知見は不足している.本研究は,320列綿検出器型CT(嚥下CT)と呼吸計測装置を用いて,嚥下中の喉頭閉鎖と呼吸調整機構の関係性を明らかにすることを目的としている. 2023年度は,呼吸計測装置の検討およびそれらの装置を用いた嚥下と呼吸パターンの検討を行なった.呼吸計測装置として,胸郭回りに装着したベルトの歪みゲージセンサーの伸縮率から呼吸をとらえる呼吸センサベルトと鼻に装着したネーザルプレッシャーカニューラから鼻呼吸をとらえるネーザルを用い両者を同期させ,さらに嚥下中の喉頭挙上から嚥下を非侵襲的にとらえる嚥下運動モニターを同期させ,嚥下前/嚥下中の呼吸時間(嚥下時無呼吸時間など)および呼吸パターンを計測した. 健常被検者8名を対象として,唾液嚥下,液体嚥下各々10回で計測した結果,吸気,呼気,嚥下時無呼吸を捉えることができ,嚥下中の呼吸パターンとして吸気-無呼吸-嚥下-無呼吸-呼気(パターン1),呼気-無呼吸-嚥下-無呼吸-呼気(2),呼気-無呼吸-嚥下-無呼吸-吸気(3),吸気-無呼吸-嚥下-無呼吸-吸気(4)パターンを検討できた.パターン3およびパターン2を多くみとめ,嚥下間(唾液vs液体)および個人内でのパターンは比較的一致していた.嚥下中の呼吸計測の方法論および解析について指標を得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は,初年度より,呼吸計測機器と320列面検出器型CT撮影(嚥下CT)を同期させ,物性や異なる量の液体嚥下を撮影し,喉頭閉鎖と呼吸調整の関係性を検討する予定であった.しかし,呼吸計測機器として呼吸センサベルまたはネーザルのいずれがより信頼性高く呼吸を計測可能であるかを検討するために,被検者への不要な被曝を回避し,非侵襲的な方法で嚥下と呼吸の検討を実施した.ネーザルの呼吸波形から呼吸センサーベルトの微小な波形の変化特徴を把握でき,吸気,呼気の判断が可能となった.計測の煩雑さおよび実行可能性を考慮し,呼吸センサーベルトを嚥下CTと同期させていく実験系を組む結論となった.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,呼吸センサーベルトと嚥下CT撮影を同期させる系を確立させ,健常被検者を対象として唾液嚥下,量,物性の異なる液体嚥下を撮影する.声帯閉鎖の開始・終了時間および嚥下開始時の呼吸相と嚥下時無呼吸のタイミングを計測し,喉頭閉鎖の運動開始時間と嚥下時無呼吸時間にずれが生じるか,呼吸パターンと喉頭閉鎖時間,嚥下時無呼吸時間に関連があるかを検討し,喉頭閉鎖,呼吸ともに変数による調整機構が働いているかを明らかにする.また,嚥下CTで評価した嚥下障害患者の嚥下動態を後方視的に検討し,喉頭閉鎖(声帯閉鎖および喉頭前庭閉鎖)と嚥下障害重症度の関連性から誤嚥に関連する喉頭閉鎖運動調整検討する.
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