Project/Area Number |
23K10442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
大住 倫弘 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (70742485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住谷 昌彦 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80420420)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 痛覚変調性疼痛 / 疼痛 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,① リハビリ現場でも簡便に計測できる痛覚変調性疼痛の脳マーカーを特定し,② 特定の脳マーカーを標的にした新しい神経リハビリを開発する.具体的には,痛覚変調性疼痛における脳機能ネットワークの時系列ダイナミクスに着目し,痛みを緩和/増悪させている成分を縦断データから明らかにする.そして,特定の脳機能ネットワークを修飾することのできる脳波ニューロフィードバックシステムを開発し,そのシステムを活用した神経リハビリの効果を検証する.これらの研究によって,痛覚変調性疼痛を緩和することのできる体系的なリハビリ手続きが確立される.
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Outline of Annual Research Achievements |
“痛覚変調性疼痛(Nociplastic pain)”は,中枢神経系の可塑的変化によってもたらされる新しい痛みの概念である.しかしながら,リハビリ現場では中枢神経系の異常を定量評価するシステムが十分に整備されておらず,それに基づいたリハビリ手続きも体系化していない現状にある.本研究では,痛覚変調性疼痛の安静時脳波を縦断的に計測して,機械学習のアルゴリズムで痛みを緩和/増悪させる脳機能ネットワークの時系列ダイナミクスを明らかにする.そして,その制御を学習するための脳波ニューロフィードバックシステムを開発し,これが運動療法の鎮痛効果を促進できるかを検証する. 初年度には,痛覚変調性疼痛を対象に安静時の脳波データを縦断的に計測し,痛みを緩和/増悪させている脳機能ネットワーク成分を明らかにすることを計画していた.実際には,痛覚変調性疼痛の典型である複合性局所疼痛症候群(Complex regional pain syndrome: CRPS)の安静時脳波活動を分析し,デフォルトモードネットワークの異常が痛みと相関していることを確認することができた.このことからデフォルトモードネットワークの異常が痛覚変調性疼痛を引き起こすことが考えられる.加えて,民間病院に入院中の疼痛症例を対象に安静時脳波活動を計測しており,次年度はその脳波データの解析を進め,デフォルトモードネットワークと痛みとの関係について詳細に調べていく.そして,このネットワーク異常を是正することのできるニューロフィードバックシステムの開発準備に取り掛かる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
痛みを有する症例の脳波データを蓄積できているため,研究計画はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
ペーストレス脳波で研究を進めることを計画していたが,想定していたよりも高額であることと,ノイズが多く混入することから,従来から使用しているペースト脳波で計測している.そのため,症例の受け入れが悪いことがあり,計画していた研究参加者人数が満たされない可能性がある.このことを解決するために,前頭のみのペーストレス脳波を使用して,症例に負担のない計測を検討している.そうすることによって,症例の受け入れも良くなり,研究参加人数が満たされると考えている.
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