変形の程度に関わらず実施可能な運動療法の成人脊柱変形に対する効果の検証
Project/Area Number |
23K10455
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
白土 修 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授・講座主任 (20206296)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 真澄 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10597686)
富永 亮司 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20815170)
伊藤 俊一 北海道千歳リハビリテーション大学, 健康科学部, 教授 (80457811)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 成人脊柱変形 / 高齢者 / リハビリテーション / エクササイズ / 運動療法 / 理学療法 / 保存療法 / 脊椎アライメント / 股関節機能 |
Outline of Research at the Start |
成人脊柱変形は、高齢者の約2人に1人が影響を受け、特に矢状面の変形(いわゆる腰曲がり)は、ADLやQOL、死亡率の増加にまで影響を及ぼす。その治療の第一選択は保存療法とされ、背筋強化が主に行われる。申請者らは、運動療法に下肢機能や腰椎柔軟性に対する運動が乏しいことを問題視していた。 本研究では、矢状面に変形を呈する成人脊柱変形に対する「変形の程度に関わらず実施可能な運動療法(股関節機能および腰椎柔軟性に対するエクササイズ)」含む介入が、1)QOL、2)腰背部痛、3)脊椎アライメント、に対して効果が得られるか、多施設ランダム化比較試験にて検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主題の一つが、矢状面変形を有する成人脊柱変形に対して、「変形の程度に関わらず実施可能な運動療法(股関節機能および腰椎柔軟性に対するエクササイズ)」を開発する事である。具体的プログラム立案の参考にすべく、以下の基礎的研究を施行した。健常男性41名(平均21.7±0.46歳;平均身長172.4cm、平均体重65.7kg)を対象に、数種類の運動を行い、表面筋電計を用いて筋活動量を計測した。その結果, 立位上下肢挙上運動での体幹伸展筋筋活動は、バードドッグと比較して有意差のないことが示された。これは、 立位上下肢挙上運動かバードドッグと同等の筋力増強効果を有することを示唆するものである。体幹・股関節伸展可動域や立位バランスの改善、具体的ADLへ応用する観点からも、より臨床的に多くの患者に適応できる可能性が示唆された。従来の介入方法は、高齢者や重度変形を有する患者では姿勢保持が困難な場合が多い。本研究で得られた知見は新たな介入方法を確立する一助となる。 成人脊柱変形に対する運動療法の有効性を予測できるかどうかを調査するために、ベースラインでの単純なうつ伏せ姿勢評価テスト (Prone test, p-test;項目10の研究発表の欄参照) を開発し、観察研究を実施した。対象は、成人脊柱変形患者76名(平均71.0±7.1歳;平均身長150.8±7.7cm、平均体重53.9±8.4kg)とし、筋力や可動域トレーニングを含む外来理学療法を週に1回、最低3か月間実施した。その結果、我々が開発した p-testが、少なくとも 3 か月の理学療法を実施した成人脊柱変形患者における ODI(Oswestry Disability Index)の最小臨床重要差の達成を予測する有用な因子であることが明らかとなった(オッズ比:8.381、95%信頼区間:2.487-35.257)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね研究計画通りに進捗しており、研究成果も得られている。しかし、介入研究に関して、参加施設の募集および説明の実施の進捗にやや遅れを生じている。
|
Strategy for Future Research Activity |
介入研究に関しては、研究実施施設の募集および参加施設への説明を適宜実施していく。参加施設の募集期間は令和6年度末までとする。介入研究の効果判定および仮説の立証を強化するために、体幹伸展筋持久力評価方法の検討を実施する。研究方法は観察研究とし、対象者は単一施設を受診した成人脊柱変形患者とする。結果の判定には、表面筋電計と腰痛特異的QOL評価であるODI (Oswestry Disability Index)を用いる。本研究により、成人脊柱変形患者の体幹伸展筋持久力とODIの関連性を解明することで、成人脊柱変形患者に対する体幹伸展筋持久力に対する評価・治療介入の意義を明らかにする。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)