痙縮を神経性と非神経性の要素に分離して評価する新しい手法の開発
Project/Area Number |
23K10463
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
武田 湖太郎 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (50618733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢代 大祐 三重大学, 工学研究科, 准教授 (60607323)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 粘弾性 / 関節 / トルク / 筋電図 / 痙縮 / 筋緊張 / 日常生活活動 |
Outline of Research at the Start |
痙縮は脳卒中後などにみられる症状で,筋緊張亢進(神経性の変化)や,関節の硬さの増加 (非神経性の粘弾性変化) により,日常生活活動の改善を阻害する.臨床では徒手で関節を運動させ抵抗感を主観で評価しているため妥当性が低いことが問題である.そこで本研究は,高精度な関節運動装置,関節粘弾性モデル,筋活動と力の関係式の作成を基盤に,痙縮における神経性・非神経性の変化を客観的に評価する新しい方法を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
痙縮は脳卒中や脊髄損傷などにみられる後遺症のひとつであり,筋緊張の亢進をはじめとした神経性の変化や,関節の粘弾性増加 (非神経性の変化) により,日常生活活動(ADL)の改善を目的とするリハビリテーションを阻害する.臨床においては,徒手で関節を他動的に運動させた時の抵抗を主観的に段階づけて評価する手法が用いられているため,評価の再現性や妥当性が低く,その解決が望まれている.筋の異常活動を抑制する薬剤の投与や運動療法などの痙縮治療の効果を適切に判定するには,再現性の高い他動運動と客観的な抵抗力測定,および抵抗力を神経性・非神経性に分離して評価することが必要である.本研究では足関節の痙縮を主な対象とし,関節他動運動時の抵抗を神経性と非神経性の成分に分離する方法の開発を目的とする. これまでに開発した高精度装置は,0.5 - 90 deg/s で一定角速度での足関節底背屈が可能だが,本研究では徒手の臨床評価と同程度 (約150 deg/s) の高角速度で底背屈するための制御系を構築する. 筋長と力の関係において,筋電図の二乗平均平方根の値が筋長依存に筋力と関係する事象は古典的に知られているが定式化されていない.そこで本研究は底屈方向の力を筋電図と2関節角度 (筋長) で表す関係式を作成する. 当該年度においては,高精度に足関節を運動させる装置の開発・改良を進めるとともに,下肢の底屈力と筋活動との関係を調査するための実験系の作製を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高精度に足関節を運動させる装置の開発においては,装置の回転軸と足関節の回転軸のズレによる誤差を補正する方法の模索を進め,健常成人を対象とした実験データを用いて足関節の粘弾性モデルの改良を進められる状況になった. 下腿三頭筋の筋活動および底屈力を測定する実験系が完成し,あらゆる膝関節,足関節におけるヒラメ筋・腓腹筋の筋電図計測と発揮する力の同時計測が可能になった.そして筋活動の信号処理パラメータや各筋の発揮筋力を推定する実験方法の策定が進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
高精度に足関節を運動させる装置による実験では,これまでに申請者らが作成してきた時変弾性係数による粘弾性モデルの改良をすすめることで足関節における関節の硬さをより正確に表すモデルの開発へ繋げていく. 筋活動と力の関係においては,下腿三頭筋の筋電図情報から,ヒラメ筋および腓腹筋が関節角度に依存してどのような力発揮に関わっているのかを定式化していく.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)