Project/Area Number |
23K10518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | 福井医療大学 |
Principal Investigator |
齊木 理友 福井医療大学, 保健医療学部, 助手 (20885298)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | 活動性 / 人工膝関節置換術 / 機械学習 / 人工知能 / サルコペニア |
Outline of Research at the Start |
高齢者の社会参加の推進は、健康寿命を延伸し、社会保障費の削減へとつながることが期待される。しかし、高齢の人工膝関節置換術患者では、手術後も活動性が十分に改善できず、閉じこもりが改善しにくいという現状がある。本研究では、サルコペニアが手術後の活動性にどの程度影響するかを調査し、人工知能分野の機械学習を用いて、手術後の活動性を高い精度で予測する学習モデルを構築することを目指す。予測モデルの構築は、活動性の改善が得られにくい患者の判別と、個別のリハビリプランの提供に役立つ。本研究の試みは他の整形外科手術後のリハビリにも広く応用可能である。
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Outline of Annual Research Achievements |
人工膝関節置換術の手術後の活動性の改善を人工知能を用いて高い精度で予測することを目的とし、まず手術前のサルコペニアが手術後の活動性にどの程度影響するかを調査している。2023年度は、当初の研究実施計画通り、基礎データのデータベースを作成し、臨床現場に患者データの入力システムを構築した。これはデータ欠損を減少させ、信頼性の高いデータを得るために必要不可欠な作業であったと考える。また、マルチ周波数体組成計(TANITA社)を購入した。この機器を用いて、骨格筋量の計測を行い、サルコペニアの有無の判断を行っている。さらに、Life-space assessmentの評価表を用いて、患者の活動性の評価も開始している。合わせて、本研究開始前より行っていた関節可動域計測や筋力計測、パフォーマンス計測も継続している。このように2023年度は、活動性に及ぼす因子を検討したり、活動性の改善を予測したりするために、多角的なデータの収集を開始することができた。 また、先行報告でも指摘されていたように、従来の角度計を使用した関節可動域計測法の信頼性と妥当性に懸念があった。そのため、本研究開始前にレントゲンを用いた計測と比較検証し、良好な信頼性と妥当性が得られたため英論文として報告し、本研究を始めた。その論文の中では、本研究でも使用を検討していた人工知能を用いた関節角度計測法の妥当性も報告している。 現在、新しく手術を行った患者データを、データベースに随時追加している。その結果、研究開始から1年足らずであるため、まだ手術前の患者データの収集段階ではあるが、包含基準を満たし除外基準に適合しなかった患者データは洩れなく収集できており、データ欠損も無く、質の高いデータを収集できていると言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、症例数を増やしてデータの蓄積を行っている段階である。2024年度12月までに手術前評価を受けた症例数の目標を150例以上としている。2024年度4月の段階で73例であり、おおむね順調に研究を進めることができている。さらに、データ欠損も無いため、収集したデータの質は高いと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究実施計画通り、2024年12月に手術前のデータ150症例を目標とし、2024年度も引き続きデータの蓄積を進める。手術後1年のデータも蓄積され始めるので、サルコペニアと手術後の活動性の関係性について中間評価を行っていく。さらに、現在収集しているデータに加えて、動作分析による評価や体幹機能を評価し、解析データに含めることを考えている。それらのデータを加えることで、全身性に生じるサルコペニアだけでなく、局所的な機能障害が活動性低下と関連するかも調査することができ、活動性が低下する症例の予測と治療内容の検討に有用となると考える。 2025年度に入ると、サルコペニアと手術後の活動性改善との関係について最終解析を行う。さらに、人工知能分野の機械学習を用いて、手術後の活動性を高い精度で予測する学習モデルを構築する。将来的には、この予測モデルをソフトウェアにして、活動性が低下する症例への介入の判断システムの構築を目指してきたいと考える。これは、高齢者の社会参加の推進や健康寿命を延伸に貢献できると考える。
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