Project/Area Number |
23K10538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
後藤 遼佑 群馬パース大学, リハビリテーション学部, 講師 (00755788)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 固有背筋 / 多点表面筋電図 / ヒト / テナガザル / ニホンザル / 二足歩行 / 進化 |
Outline of Research at the Start |
多くの動物は体幹を伏せた状態で歩行するが、ヒトは体幹を直立させて二足歩行を行う。その二足歩行中の体幹直立性に関わるメカニズムを明らかにすることが本研究の目的である。 ヒト上科に属するヒトとテナガザルが二足歩行で移動すると、固有背筋が脊柱の頭尾軸に沿って比較的定型的な順序で頭部から活動することが分かっているが、なぜそのような特徴的な活動パターンを示すのかは分かっていない。本研究において、ヒト・テナガザルと、体幹直立動物とは対照的に体幹を伏せて歩くニホンザルの固有背筋内における活動伝播パターンを計測し、体幹直立に関わるメカニズムを探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの直立歩行では体幹が常に直立位に維持される。この仕組みは骨格の形によって支えられているが、歩行中の動的な要素に対して筋がどのように活動するのかについて、またその筋の適応は他の体幹直立動物 (例えば類人猿) とどのように異なるのかについては先行研究が極めて少ない。その僅かな先行研究では、ヒトの固有背筋の活動を単一のチャンネルによる筋電図計測が行われてきた。近年、申請者らが行った先行研究から、体幹直立姿勢へ寄与する固有背筋の筋内において活動のタイミングに脊柱分節の間で僅かな時間的な規則性のあるズレが生じていること、またその特徴がヒトだけなく体幹を直立させて生活する時間の長い類人猿 (テナガザル) でも見られることが分かってきた。そういった筋内での協調的な活動が体幹直立姿勢を維持する上で重要な機能を果たしている可能性がある。本研究では、ヒト、類人猿 (テナガザル)、ニホンザルの三種が二足歩行で歩く際の固有背筋の活動を高密度表面電極で計測し、筋内部での筋の活動の協調を詳細に解析することを目的としている。 2023年度は、まずは計測手法を確立し、ヒトを研究対象として二足歩行時の下部胸椎から腰椎領域までの固有背筋の活動を計測した。しかし、計測手法の確立には2024年度で購入予定であった無線式同期信号装置が必要であることが判明し、2024年度の予算前倒し申請、特注の同期信号装置の購入などに時間を要したため、一時研究が中断された。その影響により、研究の進捗に大きな遅れが生じてしまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は計測方法の確立とヒトのデータ収集を終えることが当初の目的であったが、達成度は低い。現時点で計測方法の確立までが終了し、ヒトは数名の被験者の実験を終えた段階である。計測機器の発注から納品までに予想以上に時間がかかったこと、動物実験のために来年度購入予定であった物品をヒトの実験においても必要であることが判明し、2024年度予算の前倒し、特注品の発注などに多大な時間を要した。しかし、本年度で必要な物品はそろい、ヒトについては計測手法を確立できたので2024年度で研究を進める準備は整った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の計画は非常に遅れているが、2023年度までで計測方法を確立できたことは収穫である。この計測方法を用いて、2024年度以降は実験を繰り返し2023年度の遅れを取り戻す。2024年度に動物実験に着手する計画は当初と変わらない。10月に他機関で動物実験を開始する手続きは進んでおり、2024年度で当初の計画に追いつくと期待している。
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