Project/Area Number |
23K10550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
林 良太 岡山理科大学, 工学部, 教授 (40288949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 浩治 岡山理科大学, 工学部, 教授 (00254433)
衣笠 哲也 岡山理科大学, 工学部, 教授 (20321474)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | リハビリテーション / 訓練システム / 表面筋電位 / バイオフィードバック / 促通運動療法 / 操縦システム |
Outline of Research at the Start |
本研究は、手関節の屈曲・伸展運動において、脳から適切な筋までの神経路の再構築と強化を促し、随意的に適切な筋の表面筋電位を発生する訓練ができる可変難易度訓練手法を適用した臨床試験に対応可能なリハビリ訓練システムを開発することを目的として、以下の項目の達成を目標とする。 1.パソコンモニタ上に訓練課題を提示する訓練装置を構築する。 2.難易度を段階的に変更して訓練の負荷を軽減し、持続的な促通訓練が可能になる訓練システムを実現する。 3.円滑な訓練の実施と訓練結果の確認の操作が容易なグラフィカルユーザーインターフェースを構築する。 4.筋電位信号を用いた新しいリハビリ訓練の発展と適用範囲の拡大に繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
手関節の屈曲・伸展運動において、随意的な表面筋電位の発生を促す訓練ができる臨床試験に対応可能なリハビリ訓練システムを開発することを目的として、以下の項目に沿って研究を遂行した。 1.パソコンモニタ上に表面筋電位の強さと訓練課題を提示する訓練装置を構築した。手関節の掌屈と背屈に関する筋の表面筋電位を筋電センサで測定し、測定した表面筋電位の値に応じてノートパソコンのモニタ上の仮想的なアームが往復運動するリハビリ訓練装置を構築した。その際、聴覚と視覚によるバイオフィードバックの効果を高めるため、仮想的なアームが目標位置に到達したことを音で知らせるとともに、測定した表面筋電位の大きさをモニタ上に棒グラフの形で訓練画面上に提示するように、コンピュータプログラムを構築した。 2.手関節の掌屈と背屈運動に対して抵抗を与える装具(抵抗器具)を手の固定台に設置した。健常者の協力のもとで行った訓練実験において、手関節の最大可動域のところで伸展筋あるいは屈曲筋に力を入れると、手関節に痛みが生じるという問題があった。そこで、手関節の可動域を物理的に抵抗器具で狭めて調整することで、この問題を解決することができた。 3.訓練システムの操作用ソフトウェアを構築した。リハビリ現場の医師やセラピストでも操作が容易なグラフィカルユーザーインターフェイスを構築した。モニタ上のボタンをクリックすることで、訓練の実施と訓練結果の提示、および訓練者のID番号と訓練データの管理ができるアプリケーションを構築した。 以上の研究成果の一部を2023年度電気学会電子・情報・システム部門大会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、手関節の屈曲・伸展運動において、随意的な表面筋電位の発生を促す訓練ができるリハビリ訓練システムを構築して、臨床試験に対応可能となるように開発と改良を進めることができた。そして、可変難易度訓練手法を適用して健常者を対象とした訓練実験により訓練データを収集することで、提案する訓練システムの有用性を示すことができた。さらに、リハビリ現場の医師やセラピストでも操作が容易となる訓練システムの操作用ソフトウェアを構築することができた。これらの成果をもって、鹿児島大学桜ヶ丘地区臨床研究倫理委員会の審査を受けたところ、鹿児島大学病院リハビリテーション科が実施する研究において、提案するシステムを用いて患者を対象に運動計測を行うことが認められた。以上のとおり、本研究の進捗はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度はリハビリ現場の医師(鹿児島大学医歯学域医学系・助教)を研究分担者に加えて、令和5年度に得られた研究成果をもとに、臨床試験に対応可能なリハビリ訓練システムの開発と改良を目的として、以下の項目に沿って研究を遂行する。 1.片麻痺患者を対象とした訓練実験のデータを収集する。 2.手関節の伸展あるいは屈曲のみ自動運動可能な患者に適応する機能を追加する。 3.訓練システムの適用範囲を広げるために可変難易度訓練手法の条件を検討する。 4.得られた研究成果を学術講演会等で発表する。
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