動的運動時の腹部内臓血流に及ぼす性差および加齢の影響
Project/Area Number |
23K10633
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石田 浩司 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50193321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 敬章 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40343214)
山岡 雅子 (遠藤雅子) 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (30336911)
鍛島 秀明 県立広島大学, 人間文化学部, 准教授 (40714746)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 動的運動 / 内臓血流 / 血流配分 / 性差 / 血圧調節 / 年齢差 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,動的運動時における腹部内臓血流の変化に対する性差と加齢の影響を明らかにする. 動的運動時の腹部内臓血流および動脈血圧変化を若齢男女および高齢男女で比較する. 2023年度:18-29歳の若齢男女を対象とする.軽-中強度の膝伸展屈曲運動を実施する.若齢女性については月経周期も考慮する. 2024-2025年度:60-75歳の高齢男女を対象とする.軽-中強度の膝伸展屈曲運動を実施する. 動的運動時時の腹部内臓血流および動脈血圧の変化を,若齢男性,若齢女性,高齢男性,高齢女性で比較する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
背景:運動時には,適度な血圧の維持や活動筋へ酸素を供給するために,緻密な循環調節が行われる.この循環調節には,性差や加齢の影響があることが知られており,若齢女性では,同年代の男性と比較して運動時の循環応答が異なることが報告されている.また,若齢女性では月経周期の影響もまた運動時の循環応答に影響することも報告されている.我々は,これらの性差や月経周期による影響に,腹部内臓血管の応答が異なるのではと考え,研究を進めた. 方法:対象者を16名の若齢女性と14名の若齢男性とした.このうち,11名の若齢女性および10名の若齢男性で運動時の腹腔動脈血流を測定することができた.運動形式は動的な膝屈曲伸展運動とし,強度は30%心拍予備,時間は4分とした.測定項目は,心電図(心拍数),動脈血圧,腹腔動脈血流を連続的に測定した.腹部内臓血流の測定には,超音波診断装置を用いた.若齢女性では,月経周期の影響を見るために,卵胞期前期および黄体期中期に同じ測定を実施した. 結果:若齢女性および男性にて運動時の平均血圧は増加したが,その増加に有意な差は認められなかった.腹腔動脈血流は,両群共に運動直後より低下し,その低下は運動終了(4分間)まで維持された.腹腔動脈血流の低下の程度に若齢女性と男性で差は見られなかった.また,月経周期による影響も認められなかった. まとめ:これらの結果から,軽運動強度における腹部内臓血流の変化に,性差および月経周期の影響はないことが示唆される.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
若齢女性の月経周期に合わせた測定に時間を要すると思われたが,予定された研究期間で卵胞期前期および黄体期中期の測定を実施することができた.また,超音波診断装置を用いた運動時の腹腔動脈血流の測定は呼吸の影響を受けるため難しいが,呼吸数を20回/分に合わせ,呼気時のみを分析することで対応した.
|
Strategy for Future Research Activity |
高齢者では若齢者と比較して運動時の血圧増加(昇圧応答)が大きいことが知られているが,そのメカニズムはいまだ完全に明らかにされていない.また,加齢にともなう運動時の循環応答の変化は,男性より女性で大きいことも報告されている.我々は,この加齢に伴う昇圧応答の変化に,内臓血管の収縮の程度が関係しているかもしれないと考えている.今後は.高齢女性を対象として測定を進め,若齢女性の応答と比較することで加齢による運動時の循環応答メカニズムの解明を進める.
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)