ウェアラブルセンサーを活用した新たなテニスパフォーマンスの定量化と介入効果の検証
Project/Area Number |
23K10650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
魚田 尚吾 関西大学, 人間健康学部, 特任体育講師 (50707792)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | ウェアラブルセンサ / 競技パフォーマンス / トレーニング / ウェアラブルセンサー / トレーニング介入 |
Outline of Research at the Start |
競技テニスのパフォーマンスが高い選手はストローク動作において、体幹部の回旋速度やスイング速度が高いだけでなく、ボールコントロール能力も高い。本研究では体力要素の一つである体幹下部と上部の回旋速度と技術要素の一つであるボールコントロール能力を同時に計測する新たなパフォーマンステストを開発し、競技パフォーマンスの高い選手の体幹部の振る舞いを明らかにする。さらに体幹下部である骨盤を回旋させる力を最も発生させる股関節伸筋群に対して即時的なトレーニング介入を行い、結果的に体幹下部および上部の回転速度、スイング速度、ボール速度を増加、さらにボールコントロール能力を向上させうるのか理論的繋がりを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まず競技テニスにおける技術要素の一つであるボールコントロール能力の定量評価と体力要素の一つである体幹回旋度合いを同時に評価する新しいパフォーマンステストを開発し、競技パフォーマンスの高い選手がボールをコントロールする際の体幹部の振る舞いを明らかにすることを第一の目的とした。これまで、パフォーマンスに影響する技術と体力は別々に測定評価されてきたが、競技レベルや性別における違いにおける特徴の違いや関係性を検討するためにそれらは同時に評価する必要があった。そのため2023年度の測定では、ボランティア参加のテニスプレーヤー166名(初心者59名、一般愛好者36名、ジュニア競技選手32名、一般競技選手39名)に参加して頂き、新しいパフォーマンステストを実施した。その結果から、ジュニアおよび一般競技選手は、初心者や一般愛好者と比較して、体幹上部および下部の回転速度(角速度)が高く、ボールコントロール能力も高いことが統計学的な有意差として明らかとなった。さらに、ボールコントロール能力が高い人は、体幹上部の角速度が高く、体幹下部と上部の最大角速度発生時差が長いことが明らかとなった。また副次的な産物として、オンコートでのウェアラブルセンサーを用いた測定手法や競技レベルごとの基準値は、実際の練習中のリアルタイムフィードバックなどにおいて簡便に有効活用が可能である。2024年度は研究計画書の通り、第二の研究について進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は第一の研究として十分な被験者数を測定することができ、概ね順調に進んでいる。分析した内容は11月に国際学会で、12月に国内学会で既に成果発表を行った。2024年度は、第二の研究目的として、体幹下部にある骨盤を回旋させる力を最も発生させる股関節伸筋群に対して即時的なトレーニング介入を行い、体幹下部および上部の回転速度、スイング速度、ボール速度を増加させうるのか、ボールコントロール能力へどのように影響するのかどうか、理論的な繋がりを検証しようとしている。仮説として、競技パフォーマンスが低く、体幹下部を回旋させる能力がない選手は、股関節伸筋群による体幹下部の回旋速度の増加を目的とした体力トレーニング指導介入により、体幹下部および体幹上部の回旋速度およびボールコントロール能力が向上すると設定した。予定として、9月頃に男女22名ずつの被験者を対象に即時的なトレーニング介入を実施する予定である(二元配置分散分析実施前の検定力分析により検定力0.95、効果量f=0.25、3群と設定し算出)。具体的には、異なる動作の3種類のトレーニング(図4)の順番を均等に振り分け、1種類のトレーニング介入後にターゲットを狙い10球打つことを繰り返す(トレーニング直後に10球×3セット)。トレーニングAは体幹回旋筋群による体幹上部の回旋を、Bは股関節伸筋群による体幹下部の回旋を、Cは股関節伸筋群による股関節伸展動作を集中的に10回3セット行う。現在、調整中であるが、申請者と繋がりのあるアメリカのIMG ACADEMY(フロリダ州タンパ)において数名の世界ランキング50位以内のトップ選手を対象に研究①および②の実験を実施することも予定している。そして、年度の後半では、それらの研究成果は国内の専門的学会において発表を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は研究計画書通りに進行中である。一点、変更が懸念されることとしては、アメリカのIMG ACADEMY(フロリダ州タンパ)において数名のトップ選手の測定はマネージメント会社との相互利益に向けての調整が必要である。さらに研究を進めるために、予備実験を繰り返し、実験の段取りを準備するとともに、あらゆる学問領域の研究者や、競技者、コーチなどと広くディスカッションを行い、生産性を高めるために尽力していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)